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第1章 大切な仲間
最近、同好会内の空気が悪い。
たまごが最近来てないからだ。
この同好会はただでさえ人数が少ない。いつも一番うるさいたまごがいない部室は、いつもより狭く感じる。
「先生に確認しましたが、最近は登校すらしてないらしいです。家からも連絡が来てないみたいです。」
とへりおさんが言う。へりおさんはここの部長だ。そして放送委員の仕事で毎週一度のラジオもやっている。
「あいつのことだ、どうせネット泳ぎでもしてるんだろ」
すては相変わらず適当ではあるが、確実に皆のことをよく分かっている。
「何も起きていないとも限らない。それなりの策は講じるべきだ。」
トラちゃんは冷静で、こういうときに皆を動かす力がある。
「大切な仲間なんだから、放ってはおけないよね。」
ゆう兄は仲間思いだ。皆のために行動できる。
「とりあえずたまごの家に行った方がいいな」
しょうくんはたまごと仲がいい。
皆それぞれ、たまごのことを心配している。僕も、たまごのために何かしてあげることには賛成だ。
話し合った結果、委員会の仕事等や塾などがあり、しょうくんひとりで行くことになった。