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さればこそ無敵のルーメン  作者: 宗園やや
第十二話
105/277

7

テルラ周辺は平和そのものなのでだらけているが、要塞内部は戦闘中なので、待機組でも全体としては気を抜いていない。

そんな感じでのんびりしていると、前方で動きが有った。

足音や話し声で騒がしい。


「なんなんスかね。見に行ってみるっスかね」


「お待ちなさい、プリシゥア。貴女が動くとテルラが危険になると言う事を好い加減学習なさい」


「分かったっスよぅ……」


レイに叱られたプリシゥアは、浮かせていた腰を下ろした。

しばらくするとジェイルクがやって来て、シートに座っているレイの前で跪いた。


「報告します。北と西の第一陣が今回の目標であるブロックの奥に到達し、双方共に帰還しました。要塞内部には泡しか居らず、これと言った戦闘は無かったとの事。現在は全ての泡が破壊されており、安全が確保されいる状態です」


「毒の影響は?」


「割れた泡は毒を床に巻き散らしました。水溜りのごとく溜まっていますが、毒ガス等は発生しておらず、状況的には予想の範囲内です」


「一番良い結果で嬉しく思います。予定通り、一時間で毒の除去を。その後、第一陣を休憩で残しつつ、残り全軍で侵攻しましょう。問題が無ければ、わたくしへの報告無しで侵攻してください」


「は」


ジェイルクが去って行った後、テルラは大きな砂時計を地面に置いた。

これは借り物の30分時計で、今回の侵攻が終わったら返さなくてはいけない。

二回砂が落ち切っても動きが無かったら、何か問題が起こっている事になる。

そうなった時用の作戦も立ててある。


「これだけ大人数で待機していたら、予期せぬ方向から魔物が襲って来る可能性は十分に有ります。引き続き警戒しましょう」


真面目なテルラは気合いを入れたが、魔物どころか動物の気配すら無いので、女性陣はのほほんと座り続けた。

周囲の騎士兵士達にはさすがに気を抜く瞬間は無かったが、砂時計の様子を横目で見たりしているので、本心では待機に飽きている様だった。

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