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白い空気  作者: アクア☆
3/21

子心

 俺は、初めて親に手紙を書いた。いつもなら、電話やメールで伝えるのだが、手紙で気持ちを伝えるってのもいいかなって…。



 ・〜・〜・〜・〜・

 親父、おかん、元気でやってますか?俺は、頑張って生きてます。今まで、親元でのんびり生きてきた俺が、一人で生活して三年。生活するだけで結構大変です。親父達の苦労、わかる気がします。

 卒業して実家に戻るつもりでしたが、もう少しここにいようかなって思ってます。心配ばかりかけてごめんな?

 頑張って一人前になって帰ってくるから!待っててくれよな!

 わがままばっかの俺だけど一つ宜しく!


       鷹山 司


 ・〜・〜・〜・〜・


 手紙って、素直な気持ちで書けるって言うか、なんか…いいよね。


 

 夕陽も沈む頃、この手紙をポストに入れに行く事にした。


 夜になると、雪も凍りつき少し緊張…。


 雪道を歩きながらふと思う。


 親父達…、元気でやってるかな…。たまにホームシックになったりして。


 その時、携帯がなった。


 ん?誰だろう…!未来だ…。


 まだ、仕事は終わってないはず…。何で?


『もしもし…。』


『司君?今何してるの?』


 何かの誘いかな?この人は、いつもいきなりだよね…。


『ん?今、ポストに向かってるよ!手紙出そうと思って…。』


『夜、皆で飲みに行かない?今日いた店の子だけど…。』


 やっぱり…。ま!バイトも休みだしいいんだけど…。


 司は、案外人見知りで、知らない人と何かをするって事があまり好きではない。


 勤めようと思ってるお店だし、少しでも顔を合わせておくだけでも違うかな?


『いいよ。何処で飲むの?』


『お店終わったら、また電話するね?また後でね!』


 ………。


 一方的な人だな…。B型かな…。とりあえず、これをポストに入れてアパートに戻る事にした。


 夜になってもずっと降ってるな…。今日、一日中降っていた。夕方通った道。足跡をつけたのに帰る時には真っ白に…。なんか、少し笑ってしまった。何が面白いって訳じゃないが、少し嬉しかった。


 お風呂に入り、少しお洒落な服を着、電話がくるのを待っていた……



 ……ブ……ブーブー…


 あれ?…やべぇ!


 どうやら待ってる間に寝てしまったらしい。


『はい!鷹山っす。』


 半分寝ぼけた感じで電話に出た。


『…良かった。何かあったかと思った…。』


 どうやら、電話先は店の中らしい。騒がしさが、そう思わせた。


『ごめん…。なんか寝ちゃった。』


『そうなんだ…。これからどうする?来る?』


 なんか、面倒だな…、なんて思いながらも誘ってくれたから…。未来の顔をたてるってのもあるが、場所を聞き、とりあえず行く事にした。


『今から行くよ…。』


『うん!待ってるね!』


 まだ九時か…。このまま寝れたらどれだけ幸せか…。そう思いながら飲み屋に向かった。


 幸せの地から極寒の地へ……。

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