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白い空気  作者: アクア☆
20/21

寒く切ない思い

 瑞希をおぶりながら歩いていた。


 未来のアパートの前を通り過ぎようとした時、ふと思った。俺ん家より、未来ん家のがいいよな…。


 エレベーターで上がり、玄関前まできた。さすがにしんどい…。チャイムを押す時に気付いた。


 電気…ついてない…。俺は、ため息を吐き、渋々エレベーターで下りた…。


 チン♪


 エレベーターのドアが開く……!


 目の前には未来が立っていた。


 お互い驚いた表情で固まった。


 俺は、安心し未来に話かける。


『お疲れ様、あのさ…。』


 俺の事を無視してエレベーターに乗り込む未来…。


 あれ?


『未来?』


 ドアは閉まり、上に上がっていく…。


 何だよ、あの態度…。


 結局、瑞希を連れて俺ん家に連れてく羽目になった…。


 未来のアパートから、10分位歩き、やっとの思いで到着。


 玄関の鍵を開け、中に入る。


『気持ち良く寝てんな…。』俺は、ブツブツ小言を言いながら瑞希をベットに寝かせた。


 俺の部屋に女を入れたのは初めて…。どうしたものか…。


 とりあえず風邪を引かないよう、瑞希に布団を掛け、俺は風呂に入る事にした。


 洋服は洗濯機に突っ込み、ズボン…。ポケットから携帯を取り出した…。


 携帯を開き、着信をチェック…。未来からの電話…。それも3時間前!留守電も入ってる!


『一件目…もしもし?未来です……電話下さい…。』


『2件目…今、何処にいるの?寂しいよ…。』


『3件目…司君、何で?』


『4件目…バカ…。』


『5件目…』ピッ…


 途中で聞くのをやめTシャツを着た。


 俺は、外に飛び出し未来に電話をする。


『電源が入っていない為か…』


 ちくしょ!切ってるな…。


 何で俺は熱くなってんだろう…。たまに思う…。


 俺達、別に付き合ってる訳じゃないよな…。でも…。


 初めて会った時から未来は積極的だったし…。普通だったら有り得ないよな…。でも…。


 恋愛に関しては、今までの経験からあまりポジティブに考えない方が良いと…。期待して、期待して裏切られるパターンがほとんどだった。少し、恋愛から逃げている自分がいた。


 未来に会いに行くか…。


 その時、部屋の方から瑞希の声がした…。


 俺は、玄関を開け…『起きたか?』って、声を掛ける。


『何で、司君の部屋?』


 俺は、頭をかきむしり、そしてため息を吐いた。


『瑞希が酒飲んで寝ちゃったの!瑞希ん家、わかんないしバスもないから、とりあえず家に連れてきた!何もしてないよ!』


 一気に全てを話した。


『ごめんなさい…。』


 瑞希は、俺の勢いに押されたのか、少し怯えるようにちっちゃくなっていた。


『帰るんなら、車出すよ?』


『司君…怒ってる?』


 俺は、その言葉に“はっ”と、我に帰った。怒ってる訳じゃなかった。ただ、色んな事が重なり過ぎて……、情けねぇ…、女に当たるなんて…。


『ごめん…、当たるつもりはなかったんだ…。ごめん。』


 俺は、素直に謝った。そして、瑞希を車で送る事にした。


 車に乗り、走り出した…、あれ?今、人が…いたような…。バックミラーで確認しようにも、闇に包まれてて見えなかった…。


 瑞希を家まで送り、引き返した。


 もぅ1時か…。未来…寝てるだろうな…。


 起きてる事を祈り、アパートに向かった。結局、電気はついてはいなかった…。


 寝るよな…。明日も仕事だし…。


 チャイムも鳴らす事なく、帰る事にした。


 車を走らせていると、ポツリポツリと雨…、雨は次第に強まり挙げ句の果てには氷まで…。正直、ビビった…。


 今日は、災難続きだったな…。首の骨をポキポキ鳴らしながら車を走らせた。


 未来…何処に行ったんだろうか。綾乃の家かな…何て思いながら駐車場に車を止め、走ってフロアに駆け込む。


 より一層、強まる雨…バチンバチンっと激しくぶつかる氷…。


 少し嫌な予感を感じながらエレベーターに向かった…。


 あれ?誰かが倒れて……未来!


『おい!……未来!』




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