ライバル
卒業し、新たな一歩を踏み始めた。二人の仲間と共に…。
瑞希と一緒に、太一の事を探していた…。そのお陰で、少し遅れてしまった。
その張本人は、俺の事をネタにし笑っていた…。太一って…。
『これで全員揃ったかな?』
店長は、店の前で笑顔で仁王立ち。ニコニコしながら、かなりのご満悦だ。
今年入るのは、全部で八人らしい。今、いるのが…5、6、7……7人だけど…。あれ?
『八人来る予定でしたが、一人は電話があったから…、ココにいる君達が今年の新人さんです。お互い、良く顔を見ておいて下さい。未来のライバルですから!』
何て偉そうな…。いつも愚痴ばっか言ってる人なのに…。
いつもは明るい奇策な店長。未来から聞いた話しだけど、実はかなりの切れ者らしい…。他の支店の店長も教育しているみたい
タウンエリアとシーサイドエリアに別れて競い合う会社。同じ系列で競い合うんだから、勢いが違う。その中で、タウンエリアをまとめる店長。凄くない訳がない!
『明日から研修に入る訳だが、その前に皆に言って起きたい事がある!』
今日からじゃないんだ…。太一を見、瑞希を見、少し緊張する俺。
『頑張れよ!以上!』
店長は、笑いながらプリントを配り始めた。
それだけかよ…。集まった人、皆、緊張させといて“頑張れよ”一言…。思わず苦笑してしまった…。
プリントには、研修場所、時間、持ち物等書かれていた。
その後、プリントの説明があり、店長は、仕事場に戻った。
太一は、俺の顔を見ながら呟いた。
『今日、飲み会行けたじゃんな!』
『はぁ?太一、何で先に行っちゃってんの?探したんだぞ!』
俺と瑞希は、太一を責める様に睨んだ。
『あぁ…、ごめん。まっ!今日は、卒業だしおごるからさ!』
俺は、当たり前だと、思いながら太一、そして、他の四人を見ていた。ライバルか…。
これから同じ系列で働く仲間として、『よろしくね!』って、軽く挨拶を交わし、顔をよ〜く覚えた。
せっかく店来たし、未来の顔も見たいな…。
ガラス越しから店の中を覗き、未来を探す…未来もコッチを見ていた。
俺は、笑顔で手を振ろうとした…その時…
『司君?』
瑞希が後ろから呼んだ。
振ろうとした手を下ろし、瑞希の方を向く俺。少し未来の事が気になったが…。
『ん?なに、瑞希。』
『行こ?』
笑顔で俺の腕を引っ張る瑞希。
『おぉ…。』
未来に、手を振ろうともぅ一回、未来を見たら…もぅコッチを見てなかった…。なんか、微妙な風が流れた気がした。
何でもないと思ってた。軽い気持ちで思っていた。
でも……




