勿論、口止め料込みだ。
異世界の薬草系って、結構、効能が高いよな。
「それに……」
「……ああ!」
……察したかな?
「要するに、逃げた訳だな?」
「正解」
「それならば、此方でゆっくりすれば良い。
後の事は……責任は取れないがな」
そう言いながらランルーザ辺境伯は去っていった。
もし、ユリナが怒っていたら、その時は、頭をポンポンから頭を撫で撫でのコンボで、誤魔化すしかない!
しかし……
「本当に良い庭だ」
「ありがとうございます」
俺の独り言に応えた声が現れたから、俺は立ち上がり、貴族的な挨拶をする。
「初めまして。 ミリーディアお嬢様から招待を受けた冒険者のライカです」
「初めましてね。 私は、ランルーザ辺境伯が次女のリリーディアよ」
どうやら、失敗に終わったみたいだな。
「ふふ。 無理をしなくてはいいわ」
「そうするよ。 それで先程はありがとうって?」
「それは、私が設計した中庭だからよ」
「なる程な」
俺は改めて周りを見る。
「素晴らしい中庭だ」
「ありがとう」
この後は、お互いに無言で過ごしたが、外から見たら少女漫画のワンシーンになっていただろうな。
……まあ、俺の外見を除けば。
そして、そんなワンシーンを破壊する声が中庭に響き渡る。
「見付けたー!」
「ユリナ、声が大きいぞ」
「リリーお姉様!」
そう! 俺の大切な元気娘のユリナだ!
「リリーディア様。 此方で、喉を潤わせては如何でしょうか?」
「そうするわ。 他の皆様も」
「分かりました、リリーお姉様」
「分かった。 ほら、ユリナ」
「……分かったわ」
デキる侍女デレスは先を読み、お茶会の準備をしていた。
この後は、予想通りにユリナの怒りの矛先が俺に向けられたが、頭ポンポンから頭撫で撫でコンボで誤魔化した。
「……むぅ」
「あははは!」
見事に丸め込まれたユリナは不機嫌で、それを見ていたミリーお嬢様は笑っていた。
そして、1泊を勧められ、俺達は宿屋へ連絡をお願いした。
「ライカ、どうだった?」
「広かったぞ。 そっちはどうだった、ユリナ」
「やっぱり、大きいお風呂は良いわね」
「そうだな」
風呂上がりのユリナは何時も以上に艷やかだったが、俺は「俺」を抑えた。
……でも、額にキスはした。
「……」
あれ、動かないぞ?
「ユリナ、風邪引くぞ」
「誰の所為だと思って……」
分かっててやったんだけどな。
「ユリナ」
「……分かったわよ!」
俺達は、用意された部屋で就寝した。
「おやすみ、ユリナ」
「おやすみ、ライカ」
翌日、朝食を部屋で頂いた後、俺達はランルーザ辺境伯に呼ばれた。
「来て貰ったのは他でもない。 頼みがある」
「……内容は?」
「薬草採取の依頼を受けて欲しい」
相手の隠し切れていない表情から察すると……
「特殊素材か!」
「そうだ。 今はまだ大丈夫だが、次に発作を起こしたら……」
「分かった。 受けても良いが、薬草の場所は確定出来ているのか?」
「当然だ!」
「それなら、別に俺達じゃなくても……」
「そういう訳にはいかないのだ。 他の冒険者では、話が広がる可能性が有る」
「信用されているわけか」
「そうだ。 この依頼を受けてくれるか?」
「……分かった。 引き受ける」
「感謝する」
「それで薬草は何処だ?」
薬草を必要な人物が誰なのか気になるが、今じゃなくても良いだろう。
「薬草の場所は……」
俺達は、薬草の場所を聞いて出発する。
……薬草を発見したが、俺達じゃないとダメな理由に遭遇する。
「アレは、魔黒狼!」
「確かに、アレはCランク冒険者にはキツいよな」
「しかも、3匹もよ」
「悪いが時間が無いから、俺がやる」
「分かったわ、ライカ」
「ありがとう、ユリナ。 ……風撃弾」
「「「……Gi」」」
「終了」
「流石はライカ!」
「さっさと魔黒狼を回収して薬草を採取しよう」
「分かったわ」
俺達は薬草を採取すると、急ぎで戻った。
「もう行って帰ってきたのか!」
「大切な誰かの為だからな」
「……感謝する!」
ランルーザ辺境伯は、俺達が採取した特殊薬草を受け取ると、何処かに行った。
多分、薬草を調合する場所に行ったのだろう。
……数時間後
「感謝する!」
どうやら、上手くいったみたいだな。
「それで、誰が必要だったんだ?」
「……リリーディアだ」
「……そうか」
「分かっていると思うが……」
「墓場まで、持っていく」
「ありがとう」
妙齢の貴族令嬢が、何故、実家暮らしだったのか、やっと分かったな。
因みに、冒険者ギルドを通さずの依頼だった為に、高額となり金貨24枚が報酬となった。
勿論、口止め料込みだ。
翌日、領主館から解放された俺達は、改めて宿屋に戻り、部屋をとりあえず3日取った。
その後、冒険者ギルドに行き魔黒狼を売った。
「合計で、大金貨1枚に、金貨6枚になります。
冒険者カードを……はい、ありがとうございます。
こちらが、売却金です」
処理が終了した冒険者カードを受け取る。
出された小袋の中身を確認すると、大金貨1枚と金貨6枚が入っていた。
この後、周りの冒険者達に絡まれる事なく、冒険者ギルドを後にすると、俺達は北の森に向かった。
因みに、北の森にしたのは気まぐれだ。
「知られたからには死んで貰う」
ユーリ姉ちゃん。 俺、何かしたか?
厳しくも温かいメッセージを待っています!
そして、星の加点とブックマークをお願いします。
これを書いている時に思ったのですが、あの2人は夫婦だから描けるよなぁ~と。
幽助とお団子が、螢子とタキシード仮面が、ダンスをするシーンを!
因みに、その周りでは、桑原とマーズとジュピターが、蔵馬がマーキュリーと、飛影がヴィーナスと踊っています。
更に、ぼたんはウラヌスで、コエンマ(青年ver)はネプチューンで、ジョルジュ早乙女はサターンと踊っている。
その様子を眺めている幻海とプルート。




