お前は二重人格者なのか!?
騒がしい人達が居なくなると……
俺の励ましと、先輩冒険者達からの助言のお陰で、2日後の朝食にはユリナは復活した。
「ありがとう、ライカ」
「気にするな」
「ギオルさん達もありがとうございます」
「気にするな、嬢ちゃん」
「そうだぜ」
「ありがとう、デリルさん」
「そうよ」
「ありがとう、マリカ」
「これからよ」
「はい、ナリスさん」
因みに閃剣の彼らは、王都に本拠地を構えているらしいが、定期的に東西南北の辺境の地を訪れているみたいだ。
朝食を食べ終わると、少し休憩を取る。
「冒険者ギルドに行こうか」
「ああ」
「はい」
俺達は、閃剣の彼らと一緒に冒険者ギルドに行き、俺達を鍛えてくれる事になった。
冒険者ギルドには、都合が良い事に刀の模擬戦用が有ったから、俺は模擬刀を選びギオルと模擬戦を始めた。
因みに、薙刀の模擬戦用も有ったよ。
約1時間ほど彼らに胸を借りたが、有効打を1つも入れる事が出来なかった。
「そりゃあ、これが模擬戦だからな」
「……同じだろ?」
「いや。 やっぱり実戦とは違う」
「……そうかなぁ」
「それなら、第1位階魔法有りで、実戦のつもりでやってみろ」
「分かった」
……5分後、立っていたのは俺だった。
「ライカ、お前は二重人格者なのか!?」
「そんな訳ないだろ」
「それなら、あの過剰かつ冷酷な攻めは何だ?」
「確かに冷酷だったわね」
「そうよね」
「……と、まあ、こういう事だ。 ライカは、模擬戦の意味を正確に把握している。
だから、模擬戦なら技術的には上のオレらが勝てるが、実戦は別で、その差がこれだ!」
ギオルが指差す先には、まだ倒れたままのデリルが居た。
「あははは……」
原因は、数多くの漫画・アニメ・ラノベ・格ゲーだろうな。
超近接戦闘なら「修羅○門」から、刀の距離なら「るろ剣」で、中・遠距離有りだと「龍珠Z」や「幽白」や近代ラノベから参考にしていた。
「そうよねぇ。 偶にライカの仮想模擬戦を見てると思うもの。
どんな人型の化け物を相手にしているのって」
「ユリナ!」
「「「……やっぱり!」」」
確かに、今世から肉弾戦だけなら陸奥九○九か範馬○次郎だし、自分より低身長ならブラックフリ○ザだし、自分より高身長なら、初期のブ○リーにしていた。
武器戦なら、相手は剣○か、○藤一か、瀬田宗○郎か、志々雄真○か、比古清○郎だしな。
槍の場合は、龍狼○の趙雲や関羽とかだな。
「そういう事だ。 それに、普通に近接戦闘だと殴る蹴る以外の肉弾戦を仕掛けてくるしな」
「そうそう。 幾ら回復魔法で治癒する事が出来るからって、普通、相手の脇腹に自分の指を刺すかしら?」
身体強化の応用で、彼の真似が出来る様になったのは単純に嬉しいから……つい。
「そ、それにだ」
デリルが復活した。
「その刀術は、誰に教わった?」
「我流」
……言える訳ないよな。
「その割には、型や流れを感じたぞ?」
「それでも、必死に考えた我流だよ」
「我流なのは本当よ。 一緒に居た私が保障するわ」
ユリナが、真実では無いが事実を伝える。
「分かった。 冒険者の流儀でこれ以上の詮索をしない。 模擬戦を続けよう」
ギオルの一言で空気が締まり、再び模擬戦が始まった。
「……次は負けないんだから~」
「そうだな」
俺は、寝ているユリナを背負ってユリナの寝言に返事を返し、閃剣の彼らと宿屋に戻っている最中だ。
「代わろうか?」
「ユリナを背負う特権、誰に渡すかよ!」
模擬戦の目的である技術の向上は実感したが、結局はギオルに最後だけ掠って終わった。
翌日からは、午前中は各々が近辺の森等に行き金銭を稼ぎ、午後からは俺達と模擬戦をするという形になった。
「……1本! それまで!」
「……や、やったー!」
「やったわね、ライカ!」
それから1週間後に、遂に俺はギオルから1本取れる様になった。
「おめでとう、ライカ」
「ありがとう、デリル」
「やったわね」
「ありがとう、ナリス」
「凄いわよ、ライカ」
「ありがとう、マリカ」
「ライカ、負けたよ」
「ありがとうございました!」
「まさか、1週間で1本取れるまでに追い付かれるとは思わなかったよ」
因みに、ユリナはマリカとナリス相手なら互角までになっている。
翌日、一緒に朝食を食べているとギオルは言った。
「明日、此処を出る」
「分かった。 寂しくなるが良い経験になったよ」
「私もよ」
「ごめんなさいね」
「気にしないでマリカ」
「そうだぞ」
「もう、永遠に会えない訳じゃないしな」
その日は、ずっと模擬戦を続けていた。
そして翌日、閃剣の彼らは、王都へと旅立ったが、俺達が王都に来たら寄る様に言われた。
「……散策するか?」
「そうね」
俺達は、ギオル達が居ない食堂で朝食を食べ終わると、少し休憩してから散策する事にした。
都市の中を散策して、適当な店で昼食を食べていると、思い出したかの様にユリナが言った。
「ライカ、魔法の鍛練もしないといけないわ!」
「そうだな」
そんな訳で、午後からは都市を出て北西の森に向かった。
何でも、少し進むと開けた場所に出るらしい。
「本当に開けているな」
「これなら、魔法の鍛練も出来るわね」
「それに大技もイケるな」
「うん!」
都合が良い事に、外周の一部が岩山だった。
俺達は、相手が色々なパターンで攻めてくる事を想定して、その場合の対処の仕方を考えたし、自分から攻める場合も考えた。
後は、それを実戦で使える様にした後は、岩山に向かって気晴らしの大技を放つ。
「切り裂け! 裂空轟刃!」
「焼き尽くせ! 灼熱槍!」
「「……スッキリしたー!」」
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