ルシア、貴女はどうしますか?
意外と言われた者の希望(欲望)が叶っていない「名(迷?)台詞」が、存在します。
翌日の朝食時に、とある希望をエリルーナを通してエクレシア王女にお願いしたら、エクレシア王女のフットワークは軽く、午後からエミリー達に飲食店開業に必要な知識を教えてくれる講師と菓子職人を、商業ギルドから呼んでくれた。
勿論、費用は俺持ちだ。
エクレシア王女は、費用を王族側で払うと言ってくれたが、完全に無関係だから断った。
俺達は、先ずは王城の図書室で神話系の本から必要な情報を集める事にした。
「……うむ」
「どうしたのライカ」
「思った以上に、神々は感情豊かだな」
「そうね」
例えば、神と人との悲恋だったり、神々の食事中での「私の肉を取ったー!」な、小さな事で神同士の喧嘩をしたりと、この図書室に有った神話系の本に出でいる神々は、人に近い感情を持っていた。
その後も、3日掛けて情報収拾を続けて、次は王宮の図書室でも情報収拾を始めた。
「……やっぱり。 予想通りで、王宮の方が信憑性の高い神話の本が揃っているな」
「そうね」
「それで、どうなの?」
「幾つか、行ってみたい場所が有るな」
「それなら……」
「連れて行かないぞ、ルシア」
「……何故?」
「場合に因っては、神と戦闘するかもしれない。
そうなったら、ソフィアやルシアを守る余裕なんて無いだろうからな」
「……分かったよ」
そして数日後に、俺達は王城を去る事にした。
「世話になった。 エクレシア王女にエリルーナ嬢」
「王都に居るのでしたら、その間も王宮に滞在しても良かったのですよ?」
「そういう訳にはいかない」
「……仕方ないですね」
「また来るよ、エクレシア王女」
「分かりました」
この後、ソフィア達もエクレシア王女とエリルーナに別れの挨拶を済ませて、王城を後にした。
俺達は、王都で1位の宿屋に部屋を取り、エミリー達は勉強を続け、俺達は王都を散策したり森に行きモンスターを討伐したりした。
勿論、エミリー達にも気分転換に王都を散策させているが、護衛として、また財布として俺が一緒に行った。
その場合は、ソフィアとルシアは宿屋で留守番だ。
ソフィアside
「ルシア、貴女はどうしますか?」
「……行けるなら行きたいな」
「そうですか」
「ソフィアは?」
「私も、行けるなら行きたいですわ」
「……そっか」
「よろしいのですか? この願いが叶った場合は、永遠の別れが待っているのですよ」
「ソフィアも、そうなるよ」
「……人の想いは存外、単純なものですね」
「そうだね」
ライカside
「じゃあ、行ってくる」
「行ってらっしゃい」
「頑張ってねー」
「ああ」
そして、俺は夕食後に宿屋を後にした。
実は、残ったユニークモンスターが、意外と王都から近かった為に、2週間後の今日も王都の宿屋から単身で向かう事にした。
「まあ、それも今日で終わりだがな」
俺は徒歩で王都から出で、適当な森に入ると風魔法で舞○術モドキを使い、一気に翔んだ。
一晩翔び続けて空が明るくなる頃に目的の街を発見した。
俺は○空術を制御して地上に降りると、徒歩で街の外壁の門に到着した。
「ようこそ、ミハガエルへ……!」
「冒険者だ」
俺は人差し指を立て口に当てる「秘密」のジェスチャーをしながら門を通過した。
そうしないと、門番が「Sランク冒険者だ!」と騒ぐんだよ。
無事に門を通過した俺は、冒険者ギルドに向かい到着すると、空いている受付嬢に話す。
「ユニークモンスターについて知りたい」
「……! 畏まりました」
俺は、ギルドカードの冒険者ランクが分かる様に見せながら言った。
「……と、なります」
「分かった」
「ご武運を」
近辺の最後のユニークモンスターは、羊型だ。
「Bururu……」
Sランク級のモンスターと言えども、魔境のモンスターには劣る為、羊毛には傷が付かない様に注意して眉間への雷撃弾を撃ち込み討伐した。
「……合計で白金貨4枚に、大金貨5枚と金貨2枚になります」
「分かった」
俺は討伐報酬とモンスターの素材の買取金の合計が入った小袋の中身を確認すると懐に仕舞うと見せ掛けて「倉庫」に仕舞う。
「ライカ様」
仕事が終わった筈の受付嬢から声を掛けられた。
「何だ?」
「実は個人的にお願いがあります」
「話だけなら聞こうか」
「ありがとうございます!」
漫画やラノベの冒険者ギルドの受付嬢が、個人的にお願いをしてくるのは意外と少ないから、少しワクワクしながら聞いた。
「お願いなのですが、森で採取して欲しい薬草があるのです」
更に詳しく聞くと、どうやら彼女の妹が冒険者なのだが、中層から出たモンスターと遭遇して何とか逃げる事に成功したが、その時の怪我が原因で妹は寝たきりになった。
調べた結果、妹に怪我を負わせたモンスターは毒持ちみたいで解毒する為には中層で採取出来る特殊な薬草が必要らしい。
しかし、中層の特殊薬草など簡単に採取出来るわけもなく、未だに妹はベッドで寝たきりになっているみたいだ。
「その特殊薬草を、俺に採取して欲しい訳だ」
「はい」
「俺は高いぞ?」
「構いません。 足らないなら、私、何でもします」
妙齢の女性から「何でもします」と言われて少しグラッと来たが、何とか耐えて紳士な発言をする。
「女性が『何でもします』なんて、言わない方が良いぞ」
「妹が救われるのなら……」
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