勿論、専属侍女の2人も初めてだ。
金は有っても貴族であるが為に……
「お待ちかねの夕食が出来たぞ」
「待っていたわ!」
「わーい!」
2人の侍女に手伝って貰い、冒険者達が食べる夕食の豪華版が出来た。
最初は、塩漬けの干し肉と硬い黒パンを用意しようとしたが、2人の侍女に強く止められた。
その為に、異世界系ラノベでよくある、中身日本人の主人公が用意した様な夕食となった。
つまり、野菜たっぷりで、モンスター肉が入ったスープに、柔らかい白パンだ。
ソフィアもルシアも、万が一でさえ起こさせない為に、モンスター肉を食べた事が無いらしい。
「これが、ワイルドボアの肉が入ったスープ」
「楽しみだわ」
そして、実食。
「「「「……美味しい!」」」」
勿論、専属侍女の2人も初めてだ。
「更に!」
俺は、庶民の高級肉である「オーク肉のステーキ」を4人の前に出す。
「……コレがオーク肉ですの!」
「……コレが、夢にまで見たオーク肉!」
「「……ゴクっ」」
「「「「頂きます!」」」」
4人が一斉にかぶり付く。
「「「「……美味しい!」」」」
「なんて、濃厚な肉の旨味に、溢れる肉汁なの!」
「私は遂に! オーク肉を食べれたわ!」
「甘い脂だわ!」
「これが、あの醜悪なオークだなんて!」
高位の貴族令嬢や王女が居る夕食とは思えない程の楽しくも騒がしい夕食となった。
夕食後は、俺の「倉庫」に仕舞っていた風呂桶(現代日本風)を出して入浴するが、俺だけ目隠し耳栓付きで拘束された。
ソフィアとルシアは大丈夫だと言ってくれたが、侍女2人から許可が出なかった。
……覗きをする気は一切無かったのになぁ。
そして、女子会の様な雑談が終わり、就寝の時間になると俺はスキルで結界を張る。
この結界は、赤銅竜のブレスや全力突進でもヒビすら入らなかった自慢の結界だ。
ソフィアとルシアが納得した事で、侍女2人も渋々承諾したみたいだ。
まあ、侍女2人とは接点が殆ど無かったが、時間が経てば慣れてくれるだろう。
翌日、昨日の残りのスープを朝食で頂き、少し休憩してから出発した。
因みに、クリムのお陰で雑魚モンスターが俺達の前に現れる事は無かった。
「暇だよぅ!」
「……分かった。 対処はルシアに任せる」
「……ほへぇ?」
ルシアが貴族令嬢らしくない返事をした数分後に襲撃者が現れた。
「命が惜しかったら抵抗するな!」
異世界ラノベ系での、テンプレな襲撃者「盗賊」共だ。
「ルシアなら、意味が分かるだろう?」
「……そういう事」
「ああ」
「私には、経験しないといけないわね」
「3日は引き籠もって良いぞ」
「……分かったわ」
「何をごちゃごちゃ言ってやがる! 命が惜しくないのか!」
「……光矢!」
「「「「「……がっ!」」」」」
ルシアは覚悟が出来ていたのか、ルシアが放った光矢は、6匹の盗賊共からリーダーらしき奴以外の眉間を撃ち抜いた。
「危ない、ソフィア!」
「……あ!?」
「風撃弾」
「油断するな」
魔法攻撃を受けなかったリーダーらしき奴がナイフをソフィアに向けて投げたが、俺の風撃弾が弾く。
「ごめん。 ……光矢」
「……ぎっ!」
ルシアが再び放った光矢は、残ったリーダーらしき奴の四肢を撃ち抜いた。
「……尋問はお願い」
「分かった」
「……ぐぅ」
「さて。 お前らのアジトは何処だ?」
「……」
約10分後にアジトの場所を吐かせた俺は、最後の仕上げをルシアにさせた。
「……分かっているわ」
「……」
「……」
ルシアは、無言で奴に死を与えた。
「ソフィア。 介護を頼む」
「分かりましたわ」
「俺は、アジトを潰してくる」
俺は、馬車に結界を張ってアジトに向かった。
ルシアside
「ルシア、大丈夫?」
「……大丈夫じゃないけど、頑張るよ」
「何故、自分の手を汚すの?」
「転生者だから」
「どういう意味?」
「前世の私の国の者は大抵、他人の血を殆ど見る事が無く人生が終わるの。
だから、この世界で大切な人を守る為には殺人が出来ないといけないの」
「……平和な国なのね」
「……そうね」
「ルシア様。 ベッドの用意が出来ました」
「ルシア、休んで」
「ありがとう、ソフィア」
覚悟はしていたけど、やっぱりキツいなぁ。
ライカside
約20分後に馬車に戻ったが、お土産付きだ。
「くぅ~ん。 くぅ~ん」
「「「「……か、可愛い!」」」」
異世界ラノベ系で、偶にある「どうやって手に入れた!?」と、ツッコミたくなる強力なモンスターの「仔」だ。
流石に伝説にして最強の狼型モンスター「フェンリル」の仔では無いが、Aランクモンスターの白金魔狼の仔だ。
「盗賊共のアジトで発見した」
勿論、アジトの金銀財宝は全て没収したし、見張り番や居残り組の盗賊共からも換金出来る物は全て徴収してから、盗賊共を処理して、アジトは物理的に破壊した。
「シリウス、ルシアだよ」
名付けはルシアだ。
ルシアは、先程までの精神的負荷が無かったかの様に明るくなり、シリウスを可愛がっている。
「私はソフィアよ」
勿論、ソフィアも。
侍女2人は「危ないですよ」とか言っているが、モフモフに抗っているだけだ。
だから……
「キャン!」
「「「「シリウス、可愛いぃ!」」」」
数分後には、4人の声が揃っていた。
「キャン!」
シリウスも、4人に可愛がられて明るく楽しく鳴く様になっていた。
癒し担当が出来た事で旅はより良くなり、最初の目的地の街「ノザリカヤ」に到着した。
厳しくも温かいメッセージを待っています!
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