ふざけんじゃないわよ!
英雄物語は、虚実が混ざり過ぎている。
……全ての英雄物語を読み終わる。
「ドワーフ以上が関わっていると思われる武具が登場した英雄物語が8冊です」
「その中で、具体性が含まれている物語が3冊か」
とりあえず、この8冊はキープして、その中で、この3冊は調べる事にしよう。
「ソフィア……」
「この3冊の物語について調べる様に、依頼を出しておきますね」
「……頼む」
優秀な人物は、先を良く読むよな。
「残った5冊は私の部屋に保存して、それ以外の英雄物語は、2階の娯楽室の本棚に置いておきますわね」
「ああ」
「それでは失礼します」
ソフィアは、用事が有る為に退室した。
「……最悪、龍珠Zの人達みたいに徒手空拳でも良いかもな」
それに、ユーリ姉ちゃんが「そっち系」を意図的に多く付与してくれていたしな。
それに、カンストしたスキルは創造神サナアドラ様ことサナ様が、統合して高位スキルにして頂いたが、その高位スキルもカンストして「超越スキル」となった。
それと、サナ様から聞いた話から、この「超越スキル」は、転スラのアルティメットスキルに相当するみたいだ。
「ライカ様、昼食の準備が整いました」
「分かった」
ノックの音が扉から響き許可を与えると、入ったメイドから、そんな報告をされた。
昼食をソフィアと一緒に食べ終わると、俺は王都を散策する事にした。
「まあ、何かする訳じゃないけどな」
既に、武具関係は調べ済みだから、新発見する事は無いんだよな。
……あれ? 何も無い!?
この世界にとって、俺はイレギュラーだから何かイベントでも発生するかと思っていたけど、何も無いなんて!?
……そうだよな。
漫画やラノベの主人公みたいに、外に出るだけでイベントが発生するなんて、不自然な事なんだよな。
……と、思っていました。
「ふざけんじゃないわよ!」
「そっちこそ!」
「悪いのはあんたでしょうが!」
「いいや! 悪いのはそっちだ!」
何が起きているかと言うとだな。
冒険者だと思える男女が、口喧嘩をしていた。
「もう、我慢出来ん!」
「それはこっちの台詞よ!」
とうとう2人は手を出した。
「はっ!」
「……ふぐっ! やったな!」
「……ぐはっ! お返しよ!」
「……がはっ!」
周りは「もっとやれー!」とか「そこで右だ!」とか言って煽っていた。
俺としては放置しても良かったが、寝覚めが悪くなりそうだから動く事にした。
「ちょ……」
「ちょっと待ちなさい!」
俺の台詞に被せられて、野太い声が辺りに響いた。
「「「「「「「「「「……ミッシェルさん!?」」」」」」」」」」
……誰だ?
とりあえず近くの人に聞いてみたら、この王都でも有名な服屋で、平民や冒険者の服を中心に販売していて、かなり品質が良くデザイン性が高い品揃えらしい。
後、偶に貴族の馬車が店の前に停まっているとか。
それと生まれた時は男の子だったらしいが、何かに目覚めて漢女になったみたいで、それ以降は男女問わず良い服を売る店を開いた……との事だ。
因みに、ミッシェルさんの外見は、腰が細いボディビルダーで、髪型はウルフカットで後ろ髪は腰まで届くロングだ。
顔はジ○ジョの柱の男ワムウに激似で、着ている服はパンツスタイルの女性服だ。
……そして、元Aランク冒険者らしい。
「設定が濃いな」
その後は、ミッシェルさんの仲介で2人は和解し、野次馬達も含めて解散となったが、ミッシェルさんの視線は、俺をロックオンしていた。
「俺に何か用か?」
「ごめんなさいね、出番を潰してしまって」
「別に構わない。 俺の目的も和解だったからな」
「そう。 それでも出番を奪ったお詫びに私の店に来ない?
品揃えなら、王都のどこにも負けていないって自負は有るわ」
……品揃えには興味が有る。
「分かった。 行こうか、お姉さん」
「……賢い子は好きよ」
「ありふれ」を読んでいた俺に死角は無い!
……到着した。
「此処が、私の店よ!」
蛇足だが、歩く姿は無駄にクネクネせず、スーパーモデルみたいな歩き方だった。
それと、移動中に自己紹介は済ませた。
「……うむ」
彼が言うだけあって、品揃えは良く品質も良い上にデザイン性も高い。
……あ、これ、ユリナに似合うな。
何点か、ユリナ達に似合う服を見付けて買ったが、詫び料で1割引きになった。
「ありがとうございました」
「いや、こちらも良い買い物が出来た」
「所で、相談があるのだけど、いいかしら?」
「何だ?」
「正規の手続きを通してお願いしたいのだけど……」
内容は、俺に服の素材となるモンスターを狩ってきて欲しいとの事だった。
ミッシェルさん自身も、元とはいえAランク冒険者だから、大抵のモンスターを狩る事は出来るが、それが中層となると話は別だ。
中層のモンスターを狩れる冒険者は現役のAランク冒険者ですら片手で余る。
ミッシェルさんは、現役の頃からの習慣で冒険者を中心に情報収集をしていて、俺の事も知っていたみたいだ。
そして、移動中の自己紹介で俺の事を思い出して……依頼のお願いな訳だ。
正直、中層のモンスターなら文字通り瞬殺出来るから受けても良いと思っている。
「とりあえず、どんなモンスターを?」
厳しくも温かいメッセージを待っています!
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高位スキルの難易度説明
ステータスには表示されませんが、スキルには「Lv」が存在し、最大Lv10まで存在しますが、Lv6の剣士は世間では「剣聖」として評価されています。
そして、時代の寵児が命懸けの鍛練を重ねて初めて高位スキルに到達し、歴史に名を残す「剣神」となります。




