私の名に賭けて誓います!
勇者とは、その者が歩いた後の功績か、現在進行系の功績で讃えられる称号の1つ。
いや、異世界から召喚されただけあって、確かに強くなったよ。
でも、その強さが魔王の首まで届くのかは成長途中を加味しても、未知数と言うより疑問に近いな。
何よりも、性根が歪んでいる。
グランスとリーリエには、勇者達には充分に注意するように伝えた。
……約1か月後に魔境から帰った俺は、グランスからの面会を求まれた。
「どうした、グランス」
「その……」
こういう時は、いつも隣に居るリーリエが居ない。
「リーリエは?」
「……」
「ライカ様。 私から説明します」
「……何が有った?」
ソフィアからの話は、正に「胸糞」だった。
「……分かった」
俺は、中途半端な回復魔法で逆に身体の自由を失ったリーリエの部屋に向かった。
何故、そんな状態かと言うと、リーリエは木場の誘いを断ったからだ。
リーリエは、グランスとは12歳の年の差が有って正式な交際を発表した時は、周りからは○リコン野郎と引かれたらしい。
だから、今のリーリエの外見は成熟したお姉さんって感じだ。
そして、木場の誘いを断ったリーリエに対して勇者達は囲って甚振って怪我を負わせ中途半端に癒した結果、身体の自由を失い未だにベッドの上な訳だ。
マリアシア王女も頑張ったが、最後の最後は勇者達に強く出れず、抑制出来ずにいた。
「リーリエ」
「……ら、ライカさん」
「今、治してやる」
「あ、ありがとう……ございます」
「……完全治癒」
「痛みが無くなったわ! 身体が自由に動く!」
「……良かった」
俺は、激しい怒りを心の中で抑えて言った。
「このケジメは、しっかりと勇者達に払わせる」
「……」
「グランスを呼んでくるよ」
「……はい」
別室に控えていたグランスを呼び、俺はソフィアを通して国王に手紙を送った。
数日後の王城の訓練場には勇者達と、仮面の男が立っていた。
そして、訓練場の外には国王と宰相にマリアシア王女が居た。
「これより対魔王を想定とした訓練を開始する!
勇者達よ! この者に勝利した場合は、望む褒美を与えよう」
「……本当だろうな?」
「本当だ」
「やった! 私ぃ、宝物殿の国宝の宝飾品ね」
「私は、若くてイケメンな騎士10人よ」
「オレは、オレが選んだ女20人だ!」
「……」
1年前までは中学生のガキが、よく此処まで傲慢不遜になったものだな。
「では、模擬戦……開始!」
「くたばれ!」
「宝飾品~!」
「イケメンよ!」
「酒池肉林だー!」
「……」
死の恐怖と、死ねない地獄を味合わせてやる!
俺は時間を掛けて致命傷直前まで痛め付けると、完全治癒を掛ける……を、日が沈むまで繰り返した。
模擬戦と言う名を借りた生き地獄が終わると、マリアシア王女から面会を申請された。
「今日はありがとうございます、ライダーさん。
……いいえ、違いますね。 史上最年少でSランク冒険者に駆け上がったライカさん」
「気付いていたのか?」
「見くびらないでください。 私はこれでも一国の王女ですよ」
「……そうだったな。 それと、あの時は言えなかったが、俺の為に尽力してくれてありがとう」
「それには及びません。 ライカさんは私達の都合だけで巻き込まれたのですから。
それに、ライカさんの暗躍のお陰で風通しが良くなったので」
「何の事だ?」
「いいえ。 何でもありません」
「用事は、それだけか?」
「では本題に入りましょう」
「……」
「ライカさんには、勇者達に代わり魔王を討っていただけないでしょうか」
「断わる」
「何故です!」
「俺には俺の目的がある。 その目的に、お前達からの干渉は邪魔だ」
「……そんな!」
「しかし……」
「しかし?」
「その目的の過程で魔王を討伐する」
「ライカさん!」
「俺と、俺の周りに居る者達への一切の干渉と接触を禁ずる。 いいな?」
「分かりました」
「後は、適当に合わせておけ」
「つまり、魔王討伐の名誉を私達に?」
「ああ。 俺には必要無いからな」
「……本当に良いのですか?」
「ああ」
「分かりました。 私の名に賭けて誓います!」
「……」
これで、生ゴミが4つ片付いたな。
後ろから聞こえていた雑音を消した俺は、更に魔境の奥へと進み、強さを求めた。
……3か月後、俺は屋敷でルーチンワークの休暇に入っていた。
「ライカ様。 新しく依頼した情報です」
俺は、商業ギルドに追加で依頼を出した。
それは、国内外を問わず大陸に存在する神話や伝説に伝承や、英雄物語等を集める事にした。
理由は、仮にも神である邪神にドワーフが打った武具が通用するのか……と。
この世界でも、最高の武具を打てるのはドワーフだ。
しかし、それが邪神に通用するのかは別の話だ。
彼らも、邪神に堕ちた双子神に勝てたのは神○衣のお陰なのだから。
だから、俺もドワーフ以上の存在が打った武具が必要だと思って情報を集める事にしたのだ。
勿論、世界に1つしかない「原本」を持って来られても迷惑だから、他のと同様に精巧な複写を持って来させている。
「……」
「英雄物語は、どれも同じ様な内容ですね」
それなりの量の為、ソフィアにも手伝って貰っているが、英雄物語なんて、そんなもんだろうな。
そして、その英雄の血を継ぐ者が、その国の王族だったまでが定石だ。
そして……
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