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一人旅をする事になるなんて思ってもいなかったなぁ

うっかり屋さんの主人公。

 


 例外といっても確率の問題で、1人1人が1つの属性の魔法しか使えないと認識して常識になる程に、2つ以上の属性魔法を使える者が少ないのだ。

 魔法を使える者が5000人集まったら、その内1人は2つ目の属性魔法を使えるって感じで。

 更に言えば、3つ目の属性魔法を使える者となると40万人集めないと1人も居ない程だ。


 ……俺、上位属性の光・雷・氷・地・闇に、基本属性の火・風・水・土・影……と、全属性が使える様になったんだけど?


 そして……


「……ステータス」


 異世界ラノベでは定番だった「ステータス」だ。

 手垢まみれな為に、最近では使われない「ステータス表示」だが、この世界では見る事が出来る。

 まあ、見れても内容が最低限だがな。


 名  前=ライカ

 種  族=???族

 性  別=男

 職  業=冒険者

 魔法属性=光・雷・氷・地・闇・火・風・水・土・影

 称  号=異世界より巻き込まれた者

 加  護=創造神サナアドラの使徒


 ……と、こんな感じで、ゲームでよく見る「ちから」とか「かしこさ」等の数値は見る事が出来ない。

 更に、自分用、他人に見せる用の区別も無い。


 問題は……

 先ずは「種族」だが、不明になっている。

 コレを誰かに見られたら「お前、何者だ!」となり、普通に「死刑」さえも有り得る。


 次に、魔法属性だが、2つ目を持っているだけで、それなり以上の騒ぎになるのに、全属性持ちだ。

 どんな騒ぎになるか、見当もつかない。


 次に、称号だ。

 あの国の関係者にバレたら、今度こそ「死刑」だろうと思っている。


 最後に加護だ。

 何処だろうとバレたら大騒ぎになるし、神殿関係者にバレたら、一生涯を神殿で「籠の鳥」になるだろうな。


 そんな訳で、隠蔽か偽装が出来るまでは、俺は街等には寄らずに、森林の中を移動している訳だ。


「サナ様。 これでは時間が掛かる可能性がありますから、お願いします。

 それに妹君から『お姉ちゃん、役立たず!』とか、言われたくないでしょう」


 そう言った瞬間に、俺の身体は淡く光り数秒後には消えた。


「まさか……なぁ。 ステータス」


 名  前=ライカ

 種  族=人族

 性  別=男

 職  業=冒険者

 魔法属性=雷・風

 称  号=

 加  護=創造神サナアドラの祝福


 ……マジか!?


「ありがとうございます、サナ様!」


 これで、街とかに行って、情報収集とかが出来る!

 それと、魔法属性が2つなのは多少は融通が利くからだろうし、加護も神殿絡みで同じ様に融通を容易たやすくする為だろう。


 因みに、加護とは下から「祝福」「加護」「神子みこ」「使徒」となる。

 祝福は、神々が気に入った者に与えられる。

 加護は、神々が応援したい者に与えられる。

 神子は、神々の「激推し」に与えられる。

 使徒は、神々の代行者だ。


「サナ様。 出来れば、偽装と真実の両方が出来た方がやり易いのですが……」


 ……出来る様にして貰った。


 その日の夜は、今後の事を考えながら影属性と闇属性の魔法を併用して、人やモンスターからも認知されない様にしてから就寝した。


「……ふぁ~。 良く寝た」


 翌日、夜明けと共に目覚めると、軽く朝食を頂いた後で、俺の痕跡を消して出発した。


「……別の異世界で、一人旅をする事になるなんて思ってもいなかったなぁ」


 俺は、そう言いながら王政の商業国家バラングラに向かって移動するが、敢えて森の奥に侵入して上位モンスターを狩っていった。


「世界が変わればモンスターも変わっているだろうと思っていたが、俺が転生した世界と差異が無いな」


 俺は、「オークキング」や「オークジェネラル」や多数のオークを見て思った。

 コレらは、移動中に見付けたオークの集落を強襲した成果だ。


 ……ん?


「こっちから戦闘音が聞こえたぞ」


 俺は、スキル「潜伏」を使い身を隠した。


「オークの集落が壊滅している!?」

「ハミン、見て!」

「……オークキングにオークジェネラル!」


 ……ヤバい、回収し忘れてた。


「……一体、誰が?」

「ギルドマスターに報告しないといけないわ」

「そうだな」

「とりあえず、マジックバッグに仕舞っておくわ」

「頼む」


 ああ! 俺が仕留めたオークキングとオークジェネラルが!


 俺が仕留めたオークキングとオークジェネラルや多数のオークを回収した後、この世界の冒険者らしき人達が一通り調査をすると、1人が集落を焼滅させ、1人が集落が有った場所の土を隆起させ、モンスターと言えども暮らせない場所にした。


「……冒険者の常識も同じか」


 冒険者らしき6人が去ってから、充分な時間が経過してからつぶやく。


 俺は、6人の後を追う事はせずに、当初の目的通りに南下した。




 ???side


「ギルドマスター!」

「どうした?」

「オークの集落を発見した」

「それは大変じゃないか! 直ぐに討伐隊を編成しないといけないな」


 放置すれば、集落にジェネラルやキングが発生するからな。


「大丈夫だ」

「大丈夫とは?」

「既に、壊滅済みだ」

「……どういう事だ?」

「実は……」


 ハミンの説明は信じられない内容だった。


「……と、いう訳だ」

「つまり、ハミン達が到着する前に、キングやジェネラルが居るオークの集落に、単身で乗り込み壊滅させた者が居ると?」

「そうだ。 集落には足跡が1つしかなかった」


 ハミン以外のメンバーも首を縦に振った。


「……何者なんだ?」

「それに……」

「まだ有るのか?」

「キングやジェネラルを含めて、討伐された全てが、魔法か武器に因る一撃で葬られている」

「しかも、魔法なら眉間への一撃で、武器なら首切りの一撃よ!」

「そんな事が出来る奴、この街に居るか?」

「居ない」

「他からは?」

「そんな報告は受けていない」


 ……本当に何者だ?


「とりあえず、上に報告書をあげておくか。

 それと、ハミン」

「何だ、ギルドマスター」

「オークの集落の壊滅報酬と、キングやジェネラルにオークの討伐報酬はどうする?」

「……ギルドマスター預りにしてくれ」

「分かった」




厳しくも温かいメッセージを待っています!

そして、星の加点とブックマークをお願いします。

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