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どれもお断りだ

異世界召喚で、説明役をする事が多い「王女」だが、意外と人格者がなる事は少ない気がする。

 


 ……さて、どうしようか。


 因みに、装備は全て没収されているが、二束三文な装備だから痛くも痒くもない。


 用意された3択全てが不可だ。

 当然だろう。

 俺にはユリナが待っているからな!


「私としても、3つ目の処刑には断固反対です!

 しかし、周りの者達を無理矢理に強行して抑える事が出来ず……」


 王女殿下としては頑張ったみたいで、薄っすらと目に隈が出来ている。

 王女殿下には同情するが、俺には俺の目標も有るから無理だ。


 そして、侍女リメスは王女殿下の後ろから、殺気に近い視線を俺に刺している。


「どれもお断りだ」

「な!? 下郎! 自分の立場が分かっていないのですか!」

「リメス!」

「……申し訳ありません」


 2番目の勇者達の雑用だが、結局は数か月は足止めを喰らうから、そんなのは断固拒否だな。


 それと、読み書き会話も、異世界召喚のテンプレで問題無い。


「私は、巻き込まれただけの貴方を処刑したくありません!」

「俺は冒険者だ。 首輪は遠慮する」

「しかし、それでは……」


 この後も平行線が続き、王女殿下の「また来ます」で、話し合いは終わった。


 その夜、地下牢の出入り口の扉から「カチャ」という音が鳴り、鍵が掛かっている筈の扉が開いた。


「……ぐっすり寝てやがる」

「今日の飯に睡眠薬を入れてあるからな」

「それじゃあ、るか」

「そうだな。 早く終わらせて女奴隷を甚振いたぶろうぜ」

「オレは、キャリーだな」

「好きだな、ガキを痛め付けるの」

「お前だって、未亡人ばかりじゃないか」


 睡眠薬なんて、感知した瞬間に解毒済みだし無力化している。


 ……それにしても、屑な会話だな。


「死ね」

「お前らがな。 風撃弾エアバレット

「「がっ……」」


 俺はゴミ2つを「倉庫」に仕舞うと、手に入れた「鍵」を使い、王城の図書室に忍び込み知識を深めた。

 俺はスキル「暗視」も使えるから星々の光だけでも充分に読書をする事が出来る。


 それと、図書室を探す過程で並行して情報収集もおこなったが、どうやら王女殿下の話は本当みたいだ。

 世界の全支配化を目論む魔王が存在しているし、既に魔王討伐に出せる戦力は全て出したが、返り討ちに遭い全滅したみたいだ。


 だから、この王城には防衛戦力しか存在しない。

 そして、他の国々も似た様な状況らしい。


「……さて、どうする」


 王城の図書室で常識的な「知識」は手に入れたし、情報収集の過程で知った「一般的な常識」は、俺の生きた世界と大差無いみたいだ。


 因みに、アレ以降は暗殺者は来ていないし、暗殺命令を出した者は、不幸な事故に遭い死亡したらしいな。


 それと……


「マリアシア様。 もう、お休みしてください」

「いいえ」

「もう良いではありませんか。 低級の冒険者1人ぐらい処刑しても」

「そういう訳にはいきません。

 彼は私達が発動した魔法陣で召喚されたのですよ!

 言わば、彼も犠牲者の1人です」

「しかし……」

「分かりました。 これが終われば寝る事にします」


 俺が忍び込んだ時に、そんな会話をしていたが、俺の処刑推進派は、遂には最終手段に出た。


 どうやら、マリアシア王女殿下は俺との仲を捏造ねつぞうされてしまい、王命で謹慎になったと聞いた。


 そうなると……


「貴様の処刑日が決まったぞ」

「処刑日は、3日後だ」


 ……と、なった。


 既に、俺の処刑推進派……いや、正確には反王族派の貴族派閥だな。

 奴らの所在地の調べは終わっている。


 ……俺に、ユリナという良心が無い以上は冷酷に処理しよう。


 死刑実行日を聞いた夜、王城内に居た俺の背格好に近い反王族派の1人を仕留め、地下の牢屋の俺が居た部屋に放り込み、個人識別が出来る物は全て没収して、顔の判別が出来ない様に顔を潰した後に、原形が判る程度に燃やした。

 これで、俺の焼死体の完成だ。


 その後は、先ずは王城内に残っている反王族派の偉い人達全てを気絶させて、脳死に見える様に頭の中に小さい雷球サンダーボールを放つ。

 そして、王城から脱出を果たすが、反王族派からは金品は徴収していない。


 ……俺は盗賊じゃないからな。


 次に、王都内の反王族派の偉い人達も全て同じ方法で処分したが、流石に探すのに時間が掛かり、全て終わった頃には夜明け前だった。


「これで自由の身だ!」


 俺は、周辺を監視をしている騎士達から見て死角になる城壁を跳び越えて王都からも脱出した。


「確か、王政でありながら商業国家でもあるバラングラは南だったな」


 王城で仕入れた情報から、目的地を決めると移動を開始した。


「……と、その前に」


 地下の牢屋で俺をりに来た暗殺者2人の遺体を林の少し奥に遺棄して俺の身代わりになった貴族の身分を示す物や金品をばら撒くと燃やした後、出発した。


「これで、行方不明の貴族が発見した……になる」


 因みに、二桁になる不審死した貴族が居ると報告を受けた王城は、てんてこ舞いになる程忙しくなり、偽装したライカの焼死体を発見するまで3日が経過していたと、のちに風の噂で聞いた。



 南下する俺だが、街等には寄らず街道横の森の中や林の中を移動していた。

 そうすれば、俺の痕跡は分からないままになるし、モンスターとの遭遇そうぐうも増えるしな。


 ……それに、別の理由が存在する。


「森の中を、1人だけで過ごすのは初めてだな」


 俺が、街道を使わず森林の中を移動した理由の1つが、異世界召喚された影響で全属性の魔法が使える様になったからだ。

 この世界の魔法は、例外も存在するが、俺が居た世界よりも厳しくて、1人に付き1つの属性魔法しか使えないのが常識だ。


「……ステータス」





厳しくも温かいメッセージを待っています!

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