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あの者は?

主人公は無事なのか?

 


 俺は静観しながら、状況を把握する事に努めた。


「王女殿下、おめでとうございます!」

「召喚は成功しました!」

「ありがとうございます、皆さん」


 そして……


「此処は何処だ?」

「私達は、学校の帰りのバスに乗ってた筈よ?」

「周りの人達は誰なの!?」

正義まさよし、此処は何処だ?」

「分からない」


 どうやら、日本から異世界召喚されたのは4人で中学生みたいだな。


「皆さん、落ち着いてください」

「説明をお願いします」

「勿論です。 皆さんは、私達が発動させた魔法陣で召喚されました」

「どういう事なのよ!」

「はい。 実は……」


 王女殿下と呼ばれた女性の説明では、この世界には魔王と呼ばれる悪しき者が存在していて、この世界の武力では敵わないらしい。

 そして、座して滅びを待つぐらいならと、禁忌の異世界召喚を敢行した。

 その結果、この4人と「巻き込まれた俺」の5人が召喚された。


 ……まあ、その「巻き込まれた」から俺は救かったのだがな。

 奴の転移魔法陣と、不完全な異世界召喚の魔法陣が次元を越えて重なった結果、俺はユリナが待つ世界に戻る事が出来るのだからな。




 ~回想~


「此処は何処だ?」

「ライカ。 貴方は異世界の召喚魔法に巻き込まれました」

「貴女は?」

「召喚先の世界の創造神サナアドラです」


 ……マジかよ?


 でも、そういう事なら……


「ライカが元の次元世界に還る為には、少なくとも亜神になる必要があります」


 そうか。

 でも……


「亜神になっても、この世界の者では無い為に拘束される事はありません」

「その『亜神』になる方法は?」

「次元の違う強さを手に入る事です。

 そうなれば、その『強さ』を収める器が強化されますから、その強化の果てに『亜神』になる事が出来ます」

「俺に、そこまで教えてもいいのか?」

「可愛い妹のお願いを叶えるのは姉の喜びです!」

「妹?」


 ……まさか!


「ええ。 妹の名はユリディアです」


 神々にも「血のごう」は存在するらしい。


「そういう訳で、妹の為に貴方に助力しましょう」

「創造神サナアドラ様、ありがとうございます」

「特別に、貴方には『サナ』と呼ぶ事を許します」

「ありがとうございます、サナ様」


 しかし……


「貴方のスキルや魔法は、この世界でも同じ様に使えますよ」


 ……良かった。


「それでは……」

「……?」


 俺の身体が光るが、数秒で消えた。


「私からの加護を与えました。 これで成長し易くなるでしょう」

「ありがとうございます、サナ様」

「それと……」

「それと?」

「貴方が、邪神ガルクリブを討伐すれば亜神に大きく前進する事でしょう」

「本当の理由は?」

「あの邪神、しつこく求婚してくるのよ」


 つまり、その邪神を討伐しないと、亜神になれないし、ユリナが待つ世界に戻れないと。


「そう思っていても構わないわ」

「まあ、次元を越えるんだから、それなりの『理由』が必要な訳か」

「肯定よ」

「ユリナには、3年と言ったしな」

「頑張り次第では可能ですよ」

「何か、注意事項は有りますか?」

「そうね。 注意事項は……」


 俺は思いつく限りの質問をして、サナ様が答えられる質問に答えて貰うと「巻き込まれ召喚」に戻った。



 ~回想終了~




「……と、いう訳です」

「……」

「……そんな!?」

「もう、帰れないなんて!」

正義まさよし、どうすればいいんだ!」

「落ち着け! 聖羅せいら! 真理まり! 木場きば!」


 向こうの中心人物が制止の言葉で落ち着いたが、そのお陰で周りは俺の存在に気付いた。


「……王女殿下!?」

「どうしました?」

「あの者は?」


 俺は既に赤牙虎レッドファングタイガーの武具を「倉庫」に仕舞い、普通のDランク冒険者の武具を装備している。


 ……まあ、偽装だな。


「……え!?」

「……どうも」

「……」

「……」


 ……投獄された。


 3日後の地下の牢屋で、俺は言った。


「まさか、この牢屋生活を転生を果たした異世界じゃなく、更にそこから異世界召喚という転移先で体験するなんてな」


 さて、どうしようか?

 どうやら、あの王女殿下は正常な人格みたいで、テンプレな魔封じの枷を付けられる事も無く、奴隷にされる事も無かった。

 まあ、そんな事をしようとしたら、王城を破壊し犯罪者としての国際指名を受けようとも、徹底的に抵抗して逃亡していたがな。


 それと、親父から預かっているマジックバッグの使用者権限をユリナと共有にして良かった。

 あのバッグの中には、5年は遊んで暮らせるだけの金が入っているからな。


「待っていろよ、ユリナ!」


 そう言ってから2日後に……


「出ろ!」


 牢屋番から言われた。


「畏れ多くも王女殿下が、貴様に話が有るそうだ」


 俺は拘束されたままで、王城の何処かの応接室に案内された。


 ……隣の部屋には騎士達がかなり控えているな。


「お待たせしました」


 応接室には、王女殿下と侍女らしき女性の2人だけで入ってきた。


「改めて自己紹介しますね。 私はこの国の第3王女『マリアシア=ルーザ=アーザルド』です」

「マリアシア王女殿下の侍女のリメスです」

「冒険者のライダーだ」


 ……念の為に偽名にした。


「お待たせしましたが、貴方の待遇が決まりましたの報告します」


 その待遇の内容だが、この国の兵士(騎士より下のランク)になるか、異世界召喚された4人の雑用係に従事するか、そして口封じの処刑だ。


 因みに、異世界召喚された4人だが、この世界では称号で地位が決まるみたいだ。

 4人のプロフィールなのだが、有田正義ありた まさよしで称号が「勇者」だ。 

 真中聖羅まなか せいらの称号が「聖女」で、青城真理せいじょう まりの称号が「賢者」で、木場誠司きば せいじの称号が「聖騎士」だ。




厳しくも温かいメッセージを待っています!

そして、星の加点とブックマークをお願いします。

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