乗り掛かった船だしね
出会ったら、即日中にイベント発生するのは不自然だよな?
俺達は、リューナにも自己紹介をした後、一緒に森に行って狩りをしないかと誘われ、一緒に行く事にした。
「今だ! 風刃」
「Ga……」
「お見事!」
「そっちもな」
「まあな」
「お粗末様」
流石はBランク冒険者で、デューカは剣に火属性を付与して、ハイオーガの首を一瞬で切り落とし、リューナも水属性魔法「水刃」でオーガの首を2つ切り落とした。
……この2人は強い!
確かに、冒険者カードで確認したからBランク冒険者なのは本当だが、この2人はBランクの上位以上だ。
「2人は何故、コンビを?」
「オレ達は、同じ村の出身でな」
「デューカは、素質は有ったけど、村一番の暴れ者だったわ」
「そんなオレに普通に接してくれていたのがリューナだけでな」
「いつしか、大人しくなったデューカなんだけど、冒険者になるって言い出したの」
「それで、一緒に来てくれたのがリューナなんだ」
「実は、私は世界を見たかったのよ」
「そうか。 俺も同じだな」
「ライカもか」
「ああ。 それで、一緒に来てくれたのがユリナだ」
「ライカを1人で行かすのは不安だったから」
「……そう」
因みに、リンとランは昼食の準備をしてくれているから、この場には居ない。
言っておくが命令じゃなくて、リンの委員長気質が働いたからだ。
ランも、リンの性格を知っているから、自分から動いてくれている。
2人が用意してくれた昼食を6人で美味しく頂いた後は、食後の休憩をして、モンスターを狩りながら町に戻った。
……5日ほど一緒にモンスターを狩ったりしたが、デューカとリューナが町を出て旅を再開するという事で、俺達は見送る事にした。
「また、縁が有ったらモンスターを狩ろうな」
「ああ。 またな!」
「またね」
「ええ、またね」
因みに、冒険者の旅なんて、正に「風が吹くままに」だから、行き先を聞いていない。
3日後、旅の準備を終わらせた俺達もアガラスマを出発した。
道中、リンとランに「取って来い!」をしながらの移動中に、悲鳴が聞こえた。
……テンプレ!?
「次の目的地まで、まだ2日は掛かるぞ!」
「そんな事より、助けに行くわよ」
「そうだな」
俺達は馬車を走らせたが、ある程度まで近付くと、馬車を止めて徒歩で移動して状況を確かめた。
「お嬢様ー!」
「嫌ぁー! 止めてー!」
……まさかの骸骨な聖騎士様の第1話状態だった。
「……風撃弾」
「「「「「「がっ……」」」」」」
「「……え!?」」
何とか、汚される前に救ける事が出来た。
「ユリナ、バリオスを迎えに行ってくる」
「分かったわ。 此方は任せて」
俺は対応をユリナ達に任せて、バリオスを迎えに行って、少し時間を潰してから戻ると、着替えた被害者達が俺を待っていた。
「改めてお礼を言わせてください。
危ない所を救けて頂いてありがとうございます」
「「「ありがとうございます」」」
……話せる部分だけを話して貰ったが、やっぱりな内容だった。
この国だけじゃないと思うが、国土の防衛を東西南北の辺境伯だけが担うのは不可能な事だから、要所には王族の血族の中から選ばれた者か、国王が認めた者が治める城塞都市が存在する。
……まあ、俺達や彼女達が向かっている場所だ。
それで話の内容だが、簡単に言えば彼女の目的は、その城塞都市を治める王族に助けを求める事だった。
勿論、その助けを求める理由は聞いていないし、話して貰っていない。
そんなのAランクやSランク冒険者ではない俺達が、聞いていい内容じゃないからな。
しかし……
「道中だけでも護衛を依頼したいのです」
……当然か。
既に、雇っていた冒険者達は殺されていて非戦闘員しか居ないからな。
更に、新たな刺客が来る可能性も有り不安になる中で、俺達を護衛に雇えば、不安がかなり減る事になる。
「受けましょう、ライカ」
「ユリナは良いのか?」
「乗り掛かった船だしね」
「……分かった。 その依頼を受けよう」
「ありがとうございます」
この後、自己紹介をして真面目に依頼内容と護衛料を決めて後処理を済ますと出発をした。
因みに、彼女達を襲ったのは盗賊共じゃない。
薄汚れていたが、しっかりとした服装だったし、武具も統一されていた装備だったからだ。
そんな事は、先ず有り得ない事だから、装備品等は証拠として全て彼女「ゼノヴィル」嬢に渡してある。
因みに、このゼノヴィルとは家名で、フルネームは「フリアーナ=ユンス=ゼノヴィル」で、城塞都市と隣接する領地を治める領主ゼノヴィル伯爵の三女だ。
それに、何よりも街等から馬車で2日も掛かる所には盗賊共は現れない。
結局は、盗賊共も文化圏から離れて暮らし続ける事は出来ない訳だ。
……俺達が城塞都市「リグランデ」に到着するまでに、特にイベントらしいイベントや、ラッキースケベなテンプレも発生する事も無く到着した。
「……何も無かったな」
「そうだね……ライカ、どうしたの?」
「いや、何でもない」
「そう?」
そして、俺達は城塞都市を治める王族が居る領主館に向かっている。
普通なら、都市に到着したら護衛依頼は終了になるのだが、ゼノヴィル嬢が必死にお願いされたからだ。
領主館に到着して門番に身分を明かして、応接室に通されて待つ事40分後に、城塞都市を治める領主にして王族の1人が現れた。
「待たせたな」
「とんでもございません。 突然の来訪にも関わらず面会の許可を頂き感謝の念で一杯です」
「それで話とは?」
「はい。 実は……」
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