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納得したかしら?

旅での安心を提供するバリオスクオリティ!

 


 数分後に、俺達が居る応接室の扉からノックの音が鳴り響いた。


「どうぞ、お入りください」

「失礼します」

「紹介しよう。 彼女の名前は『レイナシス=ソセキ=カサンジラ』で、護衛対象だ」

「カサンジラという事は……」

「ああ。 カサンジラ領主の娘だ」

「何故?」

「そこからは、私が説明するわ。 実は……」


 話の内容は、簡単に言えば、俺達が潰した盗賊団が、彼女の領地まで手を拡げていて、その対策に彼女が領主代行として訪れていた、という訳だ。

 そして、本隊を俺達が潰した事で、彼女の領主ちちおやは自分達で対応が可能な為に、彼女は領地に帰るのだが、自分達が苦しめられた盗賊団を潰した俺達に会いたい為に、護衛依頼を出したみたいだ。


 …レンティエゴ侯爵、分かっていて黙っていたな!


 そんな訳で、お礼や興味や検分等、色々な意味で俺達は彼女の帰り道での護衛に追加された。


「俺達に言った危険は?」

「可能性は残ったままだ」

「分かった」


 こうして顔合わせが終わり、俺達はリンやランの武具を依頼していた工房に向かった。


「……出来ておるぞ」


 えらく疲労困憊な様子だ。


「気にするな。 それよりどうだ?」


 新しい武具を装備したリンやランに感想を求められた。


「素晴らしい出来栄えです」

「しっくりくるのじゃ!」

「それは良かった」

「それで、何故、そんなに疲労困憊なんだ?」

「受けた仕事に全力を向けるのは当たり前の事だ」

「それだけか?」

「それだけだ!」


 疲労困憊な様子を見て、理由を聞いたが全く答えてくれなかったから、会計を済ます事にした。


 2人合わせて、大金貨7枚と金貨8枚だ。


 上機嫌な2人を連れて、領主館に戻ると病み上がりのレンティエゴ侯爵夫人が俺達を出迎えた。


「こんな格好で失礼するわ」


 確かに、着ている服はゆったりとしたドレスで、冒険者とはいえ、客人扱いの俺達の前に出れる格好じゃない。


「とんでもない! まだ病み上がりなのだから無理をする必要は無い」

「でも……」

「レンティエゴ侯爵から、充分な持て成しを受けているのだから、レンティエゴ侯爵夫人が気にする必要は無いと思っている」

「……分かったわ。 それでは失礼しますわ」


 そう言って、メイド達に周りを固められたまま夫人は自身の寝室に戻ったと思う。


 ……しかし、病み上がりとはいえ、心身共に成熟した女性の魅力は凄いな。


「ユリナも、10年後にはあんな感じになるのか」

「ライカ!? な、何を言っているのよ!」

「はいはい。 ご馳走様です」

「ち、違うのよ、リン!」

「のじゃ?」


 その日の夕食は、失礼にならない程度にレンティエゴ侯爵に厭味イヤミを言ったが、貴族で侯爵の地位に就く彼には通じなかった。


 翌朝、俺達はレンティエゴ侯爵に別れの挨拶を済ました後、馬車で集合場所に向かった。


「護衛の依頼を受けた『星屑スターダスト』だ」

「こんなガキが、あのヴァルカンク盗賊団を?」

「どんな法螺を吹いたら可能なんだ?」

「ガキ! ウソがバレる前に消えな」


 ……全く。


「そちらの隊長は?」


 ウザい絡みをする連中を無視して、俺は聞いた。


「私だ」


 1人だけ重厚で飾り意匠が入った鎧を装備した男が俺の前に出た。


「あの3人が、半日動けなくても問題無いな?」


 向こうは15人もいるから、3人ぐらいなら大丈夫だろう。


「……無いな」


 隊長も察したみたいで、許可を出した。


「そこの3人。 隊長から半日の休暇の許可が出たから構えろ」

「あん? 何を言っている?」

「レンティエゴ侯爵と、都市レンティエゴの冒険者ギルドのギルドマスターと、カサンジラ令嬢を侮辱した罰を与えてやる」

「隊長?」

「3人共、構えろ」

「「「は!」」」

「では、模擬戦を開始する。 構えて……始め!」


 3分後、向こうの護衛達の荷物が載せてある馬車の屋根に半日の休暇の許可を貰えた3人が縄で拘束されている。


「まだ、文句が有る奴は居るか?」

「「「「「「「「「「「「……」」」」」」」」」」」」

「居ないみたいね」


 そして、出番を狙っていたカサンジラ令嬢が現れた。


 ……だって、一部始終を見ていたもん彼女。


「納得したかしら?」

「「「「「「「「「「「「は!」」」」」」」」」」」」

「彼ら星屑スターダストは、ヴァルカンク盗賊団を潰した実力者です。 侮る事は許しません!」


 この後、俺達と隊長とカサンジラ令嬢で行程の打ち合わせをした。


「では、出発!」


 ……威風堂々と先頭を歩くバリオスがいた。


 まあ、簡単に言えば示威行為だな。

 正真正銘のAランクモンスターのバリオスが先頭で歩けば、周りからは良い印象を与えるし、雑魚モンスターが襲って来る可能性が下がる。

 そんな理由から、バリオスが先頭になった。

 因みに、バリオス自身は納得済みだ。


「……来たか」


 日中は平和だったが、今回唯一の野営地での深夜に「招かれざる客」が現れた。


「……雷撃弾ライトニングバレット25連」

「「「「「がっ……」」」」」


 バリオスが、良い探知機になってくれるお陰で、楽に迎撃態勢を取る事が出来た。


 あ! 雷撃弾ライトニングバレットは、最近開発したオリジナル魔法だ。

 兎に角、速さを重視した魔法で、風撃弾エアバレット以上の射出速度を誇る。

 勿論、風属性魔法の上位である雷属性魔法だから、威力も充分に有る。


 一応は尋問したが、プロな為に沈黙したままだったから、身ぐるみ剥いで処分して埋めた。

 出資者であるヴァルカンク盗賊団は潰したから、追加は無いだろうと判断されたからだ。


 尚、カサンジラ令嬢は貴族令嬢な為に、焚き火を囲っての雑談は実現しなかった。


 ……本人は、やりたかったみたいだけどな。


 翌日の午後2時頃に街カサンジラに到着した俺達は、無事に領主館に着いた。

 依頼達成を証明する為の書類にサインを貰って、領主館を後にしようと廻れ右をした瞬間に「待て」が入った。


 ……また、領主館での宿泊が始まった。




厳しくも温かいメッセージを待っています!

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