先ずは討伐報酬金だ
少し変えてみました。
俺達は、好奇心のままに声のする方に向かうと女性の怒鳴り声が聞こえた。
「冗談じゃないわ!」
見ると、怒鳴り声を出した女性には姉妹らしき年下の少女が居て、背中で守られている。
相手は、5人のチンピラだ。
何か、その内の1人が大袈裟に右腕を押さえて痛そうに喚いていた。
……当たり屋だな。
「ほら、こんなに痛がっている。 きっと骨が折れているに違いない」
「だから、治療費を寄越しな」
「金貨1枚で我慢してやる」
「払えないなら、身体で返すんだな」
残念ながら、そう言われる程度には美しいさを持つ姉妹だ。
……ゴミ掃除をするか。
俺は、スタスタと歩いて大袈裟に喚いているチンピラに近付き、軽く右腕を突く。
「何、やってんだ、ガキ」
「あれれ~? 骨が折れている右腕を突いたのに痛くないの?」
「……こ、このガキが!」
骨が折れている筈の右腕で殴り掛かってきたから、躱して陸奥○明流の雷を放つ。
……ベキッ! ゴッ! ドサッ!
「……テメエ!」
「雌ゴブリンにも、愛想を尽かされる様な雑魚が、人族の女性に絡むんじゃねえよ」
「「「「……ぶっ殺す!」」」」
1分後には手慣れた感じで、5人から服と靴以外を剥ぎ取り、路地裏に蹴飛ばす。
因みに、仲間外れは可哀想だから、他の4人も右腕を折っといた。
「……ありがとう?」
「何故、疑問系?」
「助けてくれた事には素直に感謝するわ。
でも、手慣れ過ぎてない?」
「俺の仲間を見ろよ」
助けた女性と少女がユリナ達を見る。
「……分かったわ。 助けてくれてありがとう」
「どういたしまして。 じゃあ」
「待って!」
「別にお礼は要らないぞ」
「そういう訳にはいかないわ」
「……分かった」
「それじゃあ、付いて来て」
俺達は付いて行きながら、お互いの自己紹介をしたが、彼女達はやはり姉妹で、姉がアリーで妹がマリーだ。
それで、案内される場所は宿屋で、この都市でも有名で優良らしい。
勿論、馬車もOKみたいだ。
「ここよ。 ただいまー、お母さん」
「お帰り、アリーにマリー」
「それでね……」
帰って早々に、母親に俺達の事を話すアリー。
「娘達の危ないところを助けて頂いてありがとうございます」
「気にするな。 向こうが不愉快だっただけだ」
「それでも、助けて頂いたのは事実です。
是非、お礼をさせてください」
因みに、父親は仕入れに出てて不在だ。
話し合いの結果、俺達がアリー達の宿屋を利用する場合は、3日間は無料となった。
更に……
「後ろの奴隷2人の装備品は、普通に買っただけですね」
「……そうだが?」
「良い鍛冶師を知っています。 皆様が見て納得されれば、ご利用ください」
それならばと、アリーとマリーの案内で、その鍛冶師が居る工房に向かった。
「こっちよ」
「こっちだよ」
暫く歩くと到着した。
工房の店構えは華美な飾りが無い質実剛健な外見だ。
「お客様を連れて来たよ」
「来たよー」
「あら、アリーにマリー。 お客様を連れて来たの」
「「うん」」
此処で、俺が口を挟む。
「まあ、客になるかは見てからだな」
「分かりました。 どうぞ、ご覧になってください」
……言うだけはある!
俺の手に隠れる程の小さいナイフでさえ、俺の知っている武具よりも頭1つ以上は超えている。
……にも関わらず、それ以上に親父の武器が上なのは、やはり、王城勤務の鍛冶師だったのか!?
個人的には、そんな事を考えていたが、リンとランの武具を此処で揃える価値は充分にあるな。
「……良いわね」
防具を見る目なら、俺以上のユリナも納得しているから、防具も此処で揃えるのが良いな。
「高い買い物になるな」
「お眼鏡に適って良かったわ」
買う以上は、勿論「買う」だけなんてしない!
「フルオーダーで頼む」
「かなり高くなるわよ」
「2人で白金貨2枚で足りるか?」
「……充分です」
「それは良かった」
この後、工房の主である鍛冶師が呼ばれたが、どうやらアリーとマリーのお母さんである宿屋の女将さんは、この工房の娘だったみたいだ。
……どうりで。
そんな訳で、リンとランの武具は改めて、此処で揃える事にした。
それと、俺の「倉庫」にあるモンスターで、必要な素材は提供した。
「3日後に来い」
「分かった」
一通り終わると俺達は宿屋に戻るが、笑い話で女将さんに皮肉を言ったら、笑顔で返された。
「良い買い物が出来たみたいで良かったわ」
翌日、潰した盗賊団の討伐報酬金を受け取りに冒険者ギルドに行った。
「星屑の皆さん、応接室にご案内します」
受付嬢の綺麗な「桃」を、ユリナにバレない様に見ながら3階の応接室に案内される。
「待たせたな」
応接室に案内されて約10分後にギルドマスターと先程とは違う受付嬢が入ってきた。
「先ずは討伐報酬金だ」
ギルドマスターが、そう言うと一緒に入ってきた受付嬢が、机に置く時に硬質な音を出す袋を2つ置いた。
「白金貨や大金貨だと使い難いだろうから、大部分は金貨だ。
それで枚数は、白金貨12枚に大金貨7枚をこっちの小袋に、大きい方に金貨が200枚入っている」
合計が、白金貨14枚に大金貨7枚かよ!?
「バカげた金額だな」
「まあな。 今まで、誰も手が出せなかったからな」
「……そうか」
「そこでだ!」
この後にギルドマスターが言った言葉は、色々な意味で驚いた。
厳しくも温かいメッセージを待っています!
そして、星の加点とブックマークをお願いします。
フルオーダーにも関わらず、3日後なのは、娘や孫に見栄を張ったから。
娘の「お父さん、ありがとう」や、孫の「お祖父ちゃん、凄ーい!」の為です。
主人公達が帰った後、現行の仕事を全て一時中断して、総出で取り関わります。
巻き込まれた工房主の奥さんや、スタッフに拍手を!




