当然と言えば当然
「39.3度・・・」
朝起きた瞬間に頭の痛さと体の熱さ、そして体を動かそうと思っても妙に重たくて動くことの出来ない状況。
そんな状況判断をした上で体温を確認した結果に、だろうなとしか言えない位に体がダルくなっていた。
「・・・とりあえず、朝ごはんを、食いに行かないと・・・」
そう言って俺は無理矢理体を起こして、何かに掴まりながら自室のドアに辿り着いて、廊下に出る。
「・・・カズ・・・無理を・・・するな・・・うぅ・・・」
「人の事を言えないだろ姉さん・・・ 寒がりなのにあんな雨の中を突っ走ったって聞いて、俺がビックリしたんだからよ・・・」
廊下に出てすぐに姉さんにあったが、姉さんは体を擦るようにして歩いている。 そう、姉さんも風邪を引いたのだ。 雨の中を走って帰ったらしく、夕飯を食べ始めた辺りから体が小刻みに震えていたのだ。
「仕方がないだろう・・・ 帰っている最中に降られたのだがら・・・」
「・・・というかこの感じだと・・・」
そう言って俺と姉さんはなんとか体を動かして何時もの食卓に向かう。 そしてそこで待っていた光景は
「2人とも、おはよう・・・ゲホッ! ゴホッ!」
「あまり喋らない方がいいですよあなた・・・もう少しでおじやが出来るから、席に座ってて・・・ズズッ。」
喋る度に咳の出る父さんと、鼻水を啜りながらおじやを確認する母さんの姿があった。
俺達家族全員が風邪を引くという事態になったのだ。 原因は全員明らかで、雨なのに傘を差さなかったのだ。 折り畳み傘を持ち歩くという習慣が俺達には存在しないため、こういった強い通り雨にやられた時は、家族が一斉に風邪を引くのだ。 意味の分からない遺伝である。
「とりあえず連絡はしておくから、ご飯を食べたら部屋に戻りなさい・・・」
普段は気丈に振る舞う母さんも体からの訴えには勝てない。 用意されたおじやを食べて、俺と姉さんは自室に戻った。 そして横になった瞬間に体に重りを乗せられたかのような感覚になり、これ以上は何をしても意味がないと思いながら、俺は再び眠ることしか出来なくなっていた。
「・・・・・・眠れない。」
目を瞑っては見ているものの、そんな簡単には眠りにつく事も出来ないし、普段なら学校に行っている時間であるため目が覚めている。 そんな中で寝る方が逆に体に悪いのではないかとすら思ってしまう。
「・・・そうだ。 西垣は無事なのか?」
その時ふと思った。 同じ様に傘を差しながらも濡れてしまっていた西垣の事だった。
「もう時間が時間だからメッセージだけにしておくか。」
頭痛を訴えられながらも俺はメッセージを送る事にする。 そしてメッセージを送り終えたら急に眠気が襲ってきたので、そのまま身を任せることにした。 ここまで酷い熱もあんまり無かった気がするから、余計にツラいと思ってしまったのかもしれない。 そんなことを思いながら。




