試験の結果
中間試験が終わってから1週間後。 答案用紙も返ってきてクラスメイトの表情が十人十色な状態になっている。 喜んでるもの、苦い顔をするもの、まだ本気じゃ無いからと余裕そうな表情を見せるもの、とにかく色々だ。
とはいえそれはあくまでも誰かと競い合うからこそ出来る表情である。 俺はそういう友人がいなかったこともあるが、そんなことをしたところで結果は変わらないと思っている。
そして帰りのHRで自分の総評を載せた紙が配られて、試験の総合計と学年順位が書かれた部分を確認する。 学年順位が貼り出される学校もあるそうだが、目に出される成績を出したところでその人物のポテンシャルとは限らない。 むしろ優越感やら悲壮感やらが生まれる気がして、俺は少なくとも好きではない。
「まあこの順位ならまだ妥当か。 もう少し上を狙うなら歴史もある程度は出来ないとな。」
自分の順位は全体的には中の上と言った具合だった。 元々勉強面に関しては姉さんがいるため自分なりの勉強法は確立していたが、それが完全に身に付いたかと言われれば、結局はノーに近い。 姉さんと違って覚えが悪いからな。
そんな中で少し気になる様子を見せる人物がいた。 隣の西垣がなんかソワソワしてこっちを見たり見なかったりしている。 居心地が悪いと言うよりは、なにかをしたいのだろうと思ってしまう。 そして今の状況でピンと来てしまう。
「西垣、は、どうだった?」
「高校生のテストは初めてですが、可もなく不可もなし、と言った具合、でしょうか?」
お互いの受け答えにホッとする。 やりたいことは間違ってなかったようで安心した。
「順位の方は、恥ずかしいので言えないですが・・・」
「いいよ別に。 そこまで知りたい訳じゃないし。」
そう言ったやり取りをするのも1つの面白さだとは思うが、目の前の結果に重んじるのが姉さんからの言葉だ。
「これが今の自分と言うことだから、伸びるか落ちるかも自分次第って所だろうな。」
そうして放課後を迎え、俺は部室へと向かう事にした。
「積和君は大丈夫だったみたいですね。 良かったです。」
弓道部についてたまたま引間にあったので、今回の中間試験の話題になる。 今の引間は隠れ蓑モードで髪を編み上げて、筋トレ中の危険防止のため一応眼鏡は外しているものの、引間は引間であるため違和感はあるが、喋りを変える必要はない。
「まあ必要最低限の勉強をしてればそれなりには回避できると思ってたからな。 高校の勉強を馬鹿にしてる訳じゃないけど、俺も勉強を怠ったら真っ逆さまだろうし。」
今は筋トレの休憩時間なのでこうして余裕をもって話せるが、さっきまでは息も絶え絶えだったので、こうした時間は貴重なのかもしれない。
「そうだ。 引間は今月末の大会は参加するのか?」
「自分達が出ないのならと思ったのですが、流石にそのような理由で参加しないと言うのも気が引けたので。 そういう積和君は?」
「俺は参加する。 今後のために必要だろうから。」
部活動練習もほどほどに、今日も1日を終えるのだった。




