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図書館へ

 少しどんよりとした雲を見ながら俺は学校の校門で待機していた。 今日は土曜日ではあるものの校門は開いていた。 恐らく先生達が今週中に捌ききれなかった業務をやっているに違いない。


 そんな他人事のような事を思いながら俺は空を見ていた。


 なんでこんなところにいるのかと言えば、端的に言えば待ち合わせだ。 図書館での勉強会何て言うことを中学の時の俺では考え付かなかったことだ。 それだけ友人に恵まれなかった、という言い方も出来る気がするが。


「自分で思ってて悲しくなってきた。」

「なにが悲しいのですか?」


 ポツリと呟いた独り言に返事したのは西垣だった。 人の事は言えないがお洒落とは程遠いような格好をしている。


「いや、高校生になってこんなことを出来るようになるなんてって思ってさ。 西垣だけか?」

「近くのコンビニで芦原君がなにかを買っていたので、直に来るかと。」

「そうか。 後は・・・」

「お、いたいた。 お待たせ。」


 引間も来たようで、そのあとすぐに芦原も合流し、俺達は図書館へと向かうことにした。


「ほー。 割りと広いんだなぁ。」


 図書館に入っての感想は、そんなちゃちなものだった。 実際に利用している人は少なからずおり、落ち着いた雰囲気で過ごしやすく感じた。


「あの辺りは今なら人は出払っているようだぞ。」


 4人が座れるくらいの椅子の数と長方形の机を利用して、早速勉強会を開くことにしたのだが。


「勉強会を開く前に1つ確認しておきたいことを聞いてもいいか?」

「なんだ?相棒(バディ)。」

「みんな、最低でも赤点は回避できるよな?」

「随分と失礼な物言いじゃない? 言いたいことは分かるけども。」


 俺の質問に引間が返す。 俺も言い方は悪かったかもしれないが、そうでなければ勉強会を開く意味が無くなってしまう。


「一応中学の時の成績は悪くなかったです。」

赤点(デッドライン)は難なく避けていたぞ。」

「まあそれが普通だよねん。」


 想像はついていたので特に驚きはしない。 本気で赤点ギリギリだったら逆に驚いていたかもしれないを


「んじゃあ苦手な科目でやっていくことにするか。 俺は社会が駄目なんだよな。 なんかこう、人物とか出来事とか覚えてられん。」

「社会は暗記力の問題だからねぇ。 そういうことならウチは数学かなん? 四則計算だけでいいと思うのねん。」

「私は国語が少し・・・」

科学(サイエンス)・・・奴らを理解すること・・・それが我に化せられた課題(タスク)。」

「苦手な科目はバラバラだな。 とりあえずは教えられる相手で組んでいくか。」


 こうして勉強会がようやく始まった。

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