休みの日に会う約束を
「この文面で一番注意しなければいけないのはスペルの書き間違いです。 同じ発音でも一文字違うだけでも意味が変わってきてしまいます。 例えば・・・」
中間テストが近付いてきていると言う事で授業も今までの教材を反復するものになっている。
俺はそこまでしなくても点数的には問題はないのだが、あんまり不真面目というのはよろしくない。 それに聞かなくてもいい授業と言う訳でもないので、取るべき場所は取り聞き流す部分は教材を見る、みたいなスタイルで授業に挑んでいた。
「休みの日とか勉強するぅ?」
「えー? やるにはやるけど絶対真剣に出来なーい。」
休み時間に目の前でクラスメイトの女子がそんな会話を繰り広げている。 話に突っ込む気はないのでほとんど聞き流している。 他人の自由に口出しはしない。
「積和君は週末も勉強はする方ですか?」
そんな会話を聞いていたのか西垣から質問が飛んできた。 話題が無かったのかも知れないが、無視はするつもりもない。
「こういう時じゃなければやらないかな。 あとは進んで何時間もやる訳じゃないし。」
「それもそうですよね。 時と場合によりますよね。」
「でもあれだな。 俺は何だかんだで音楽聴きながら勉強したりするかな。 無音よりは集中できる。」
「勉強の仕方も人それぞれですからね。」
そんな会話で終わるかとも思ったが、どうやらそうではないらしい。 チラリと西垣の姿を見れば、なにかを言いたげな様子であーでもないこーでもないと言っていた。
「あの、もし差し支え無ければ、一緒にどこかで勉強会をしませんか? 家で籠って勉強をするよりは刺激にはなるかと。」
西垣からそう提案をされる。 勉強会にすれば苦手部分を教えあったり休憩時間になにかと会話をしたりと利点はある。
「いいぜ。 そんじゃあ週末どこかでやるか。」
そんな考えで俺は西垣の提案を受け入れる。
「ありがとうございます。 なるべくなら静かな場所がいいですよね。」
「それならここからそう遠くない場所に図書館がうってつけだと思うぞ。」
会話に割って入ってきたのは芦原だった。 なかなか話しかけて来ないから他の友人と会話でもしていたのかと思えばそうでもないらしい。
「我も参加を申し出たいのだが、どうだろうか?」
「俺は別に構わないけど。」
「私も問題はありませんよ。」
「うむ。 では相棒。 かの知識の女神も誘ってはくれないだろうか?」
「引間をか? 一応聞いてはみるが・・・」
そうして授業が始まるチャイムが鳴り次の授業の準備をするのだった。




