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部活終わりの下校風景

 その日の午後の授業も受け終わり、俺は弓道部へと足を運ぶ。 新入部員も初日に比べれば男女ともに1/4程に減ってしまっていた。 それでも弓道部に残っているのは弓道部の何かに惹かれたか、はたまた他にやることがないのかと言った所になるのだろう。


 とはいえ先輩達も人数が少なくなったのでやりやすくなったのか、筋トレ時にも実践練習でも多く口を挟んでこない。


「口を出さないというよりは、それ以上に教えることが今はないんだよ。 その分練習の方に集中は出来るからいいんだけどね。」

「臼石先輩。 心を読んだかのように説明をしないで下さい。 心臓に悪いです。」


 実践練習中は新入部員は外から見ているのだが、一部の先輩も同じ様に見ている。 残りは部室で正座をしながら見ていた。 そんな中でも臼石先輩は俺の背後に回ってそんなことを言ってくるので、本当に読めない人である。


 そうして部活動も終えると丁度学校の正門へ向かう途中で道場を通る。 掛け声が聞こえないので恐らくどちらの部活も終わっていることだろう。


「あ、積和君。」


 道場を横切ろうとした俺に西垣が声をかけてくる。 新入部員でありながら彼女は既に柔道着を羽織っていた。


「お疲れ西垣。 もう柔道着を着れるのか?」

「これは学校の備品です。 自分用のは後日届くそうなので。 あ、ちょっと待っててください。」


 そう言って西垣は奥の部屋に引っ込んでいった。 恐らくあそこが更衣室なのだろう。 待っていてくれと言うことは多分一緒に帰りたいのだと思い、そのまま待つことにした。 視界の隅で芦原の姿が見えた。 向こうもこちらに気が付きすぐに来るかと思ったが


「お待たせしました。」


 西垣が戻ってくると芦原は踵を返して、先に正門の方へ行ってしまった。 気を遣われたような気がする。


「どうかされましたか?」

「んー・・・いや、大丈夫。 帰るなら帰ろう。 あんまり暗くなるとその髪色は目立つからさ。」

「そうですね。」


 そんな風にしなから俺と西垣は並んで帰る。 他にも部活帰りの奴らとすれ違うが、定期的に俺か西垣の方に目線が向けられていく。 正直あんまりいい気分にはなれない。


「そう言えば弓道部の方々と走り込みをしている様子が外から見えましたが、あれも練習で?」

「そんなところ。 最初は嫌でも体力作りかららしいよ。 弓を引くにもそれ相応に力はいるし。」

「体力作りは大事ですよ。 柔道や隣で一緒の剣道も、簡単に使っているように見えて、全身運動ですから。」

「元々体力に自信がないから、やっていけるか分からないな。 でも退部するのも気が引けるし・・・」

「私はやった方がいいかと思います。 その・・・こうして一緒に帰ることも・・・出来るので・・・」


 最後の方がよく聞き取れなかったが、西垣が言うのなら続けても構わないか。 最低限の体力は必要かもだし、部活位ならと思いながら西垣と帰り道を歩いた。

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