行く場所、やること
朝からフィーナとメールを数回やり取りした後、今のうちに決めておいてといいかと思ったので、こんな風に返信した。
「『そうだフィーナ。 まだ早いかもしれないが、冬休みの予定はどうする?』 もしかしたら夏休みの時みたいに帰省するかもしれないしな。」
メールを送信しながらそう考えた。 夏休みの、特にお盆休みの期間はアイルランドに帰っていたこともあったので、冬休みが始まる前に聞いておこうと思ったのだ。 予定もそれによって調整しないといけないだろうからな。
『実はクリスマスの時期はアイルランドで過ごすと、家族で決めているんです。 年末年始には帰りますので、会うなら大晦日からかなと。』
残念だったなクリスマスを過ごそうとしていた諸君。 どうやらフィーナはクリスマスは日本にいなかったようだぞ。
フィーナに玉砕されたであろう男子達に憐れみを送りつつ、俺はメールを打つ。
『年末年始か。 年末はこっちが家族でゆく年くる年するから、多分新年の挨拶で初詣じゃないか?』
クリスマスがいないのならばこちらも大晦日までは会えない。 冬休みが入ればおそらく会うのは新年になるだろう。
『分かりました。 では冬休みに会うのは新年ということで。』
『だな。 まあクリスマスに関しては色々としてみたかったのもあるんだがな。』
そもそもクリスマスだからとなにをするかなんて人次第だ。 なんも考えずに文面を送信して、今度は間が開いた。
「ん? 今スマホ手元に持ってないのか?」
変な焦りを見せる俺だったが、よくよく考えれば常に返信を待ってるって、相当な束縛力が無いか? こう言ったのは気長に待たないと愛が重いと思われる。
『悪いな。 オレだ。 今主人格の方が顔真っ赤にして精神の奥に引っ込んじまった。』
『・・・もしかしてエムゼか?』
精神が変わった状態でもとりあえず返信は出来るようになったんだな。 というよりもエムゼとこうしてやり取りしていると考えると、こっちの脳みそがおかしくなりそうだ。
『はん。 さっきの言葉でなにを想像したんだかなぁ。 ウチの主人格は想像力があるからなぁ。』
なんとなく分かってるな? まあエムゼだろうが、一応返信はしておこう。 多分どっかのタイミングで元に戻る・・・よな?
『とりあえずフィーナが戻って謝ろうとしたらなんでもなかったと言っておいてくれ。 一応向こうもそんなことで俺が怒るとは思ってないだろうがな。』
そう返事して一旦自分がやりたいことに専念する。 そこには予習復習も入っている。 これは姉さんが習慣的にやっていたのを俺が見ていたからである。 勉強は嫌いではないが、もとよりやる気の有無はまた別だからだ。
そんな風に過ごしていたらメールが返信されてきた。 当然相手はフィーナだ。
『先程は取り乱してしまって申し訳ありませんでした。 エムゼがいなければ今頃どうなっていたか。』
どうやらフィーナは冷静になってくれたようで、丁寧な文面が確認された。
そんなフィーナを嗜めつつも、やり取りを繰り返しながらなんてことのない休日を過ごしたのだった。




