タイミングは
芦原に打ち明けたのはいいものの、こっちだって何時フィーナに想いを伝えるかを考えなければならなかった。
この場合タイミングは遅ければ遅いほど彼女を待たせることになる。 だがただ告白すらのも、なんと言うかあまりにも無骨すぎる。
ではどこで恋愛成就させるべきか。 定番と言えば定番であるクリスマスでの告白が一番成功率は高い。 しかし他のみなが告白をしているのはそんなクリスマスを過ごしたいからに過ぎない。
「そもそもフィーナがどこまで俺の事を異性として見ているかも不透明だしな。」
告白をしたところで玉砕される可能性だってある。 芦原から見ればそんなことはないと自慢気のように言っていたが、やはり断られた時のショックは引き摺ることになるやもしれない。
「そんなことを言ってるから進展しないんだろうな・・・」
俺は溜め息をつく。 こう言ってはあれかもしれないが、フィーナはエムゼの件も含めて前に進もうとしている。 病み上がりの時だって、フィーナが覚えているかは知らないが、俺に思いの丈をぶつけられた事もある。 今更無下にはしたくない。
「だからこそ・・・いやでも・・・」
「なにを唸っているのだカズ。」
夕飯を食べ終えた食卓で自室に戻らずにうんうんとうなされている俺を見かねたのか、姉さんが声をかけてきた。
「世の中タイミングって大事だなって思ってさ。」
「? 良く分からないが確かにそうかもな。 生徒会でも議題を出す時は常に考えている。 下らない内容のものは後回し、最優先事項の場合は話が切り替わる時、とな。 もちろん相手を不快にさせてしまっては意味はないがな。」
最後の一言でそうだよなぁと悩ませる。 フィーナだって告白をされるならばロマンチックな場面の方が良いだろう。 ただそんなシチュエーションは限られているだろうし、フィーナの予定が合うとも限らない。 八方塞がれているのには変わり無いのかもしれない。
「だがなカズ。 どれだけタイミングをずらそうが、行動を起こさないのならばタイミングもなにもない。 人間後悔しないように動こうとも、何かしらで躓いてしまう。 人生とはそう言うものだろう?」
そこまで言われるかとも思ったが、結局のところ動いていないのは俺自身なのだ。 とてもじゃないがこんなことを他人のせいにしている場合ではない。
「・・・ありがとう姉さん。 少しだけ、モヤモヤが取れた感じがする。」
「我が弟ながら苦労をしているな。 何かまではとはないが私はどんな結果でも受け入れてやる。 思うがままに行けばいい。」
姉さんの一言で俺は覚悟を決める。 どちらにしても時間は限られている。 思い立ったならやるしかないと、誰かが言っていた気がする。
決行しよう。 自分の運命を別つ行動を。




