秋は急激に
「・・・寒っ・・・」
朝起きて布団から出た一言目でこれである。
文化祭も終わり今までの日常に戻る前にやってきたのは、朝の冷え込みだった。 ちょくちょく寒い朝はあったものの、今日はそれにも増して一段と寒い。
「今日の夜から布団増やすか。」
そう決意しつつ俺は食卓に向かう。 いつも通り朝食を作ってくれている母さんも心なしか寒そうにしていた。
「おはようカズ。 その様子だとカズも今朝の寒さに当てられたな?」
「風邪は引いてないから大丈夫。」
強がりではないものの、やはり寒いものは寒い。 朝食を食べつつ、今日をどうするか考える。 とはいえ流石に文化祭後ということもあり少しの疲労感はまだ残っている。 だが外は暑くなくなり、肌寒さがある程度の温度ならば、歩くのは丁度いい気温だったりする。
「カズは今日は出掛けるのか?」
「どうしようか悩んでるところ。 姉さんは今日も撮り鉄しに行くの?」
「いや、文化祭が一段落着いたのだ。 忙しなかった分ゆっくり休むさ。」
「それがいいでしょ。 もう1つの件でも姉さん動いてたし。」
俺の言うもう1つの件とは夏休み後に襲った、他校からの謎の声掛けである。
「あれって結局どうなったの? 文化祭の時はそんなに騒がれてなかったけど。」
姉さんが俺と西垣に声をかけられた事は知っているかもしれないが、それでもトラブルや不利益ななにかが起こっていた様子はなかった。
「その件は後日向こうの生徒会と話し合うつもりだ。 一応注意のみで留めるが、具体的にどうするかは直接会ってからになるだろう。」
昨日までの対処はそんな感じになったのか。 解決に向かうかどうかはさておいてってやつだな。
「今日ばっかりは家にいよう。」
朝食を食べ終えて部屋に戻った結論はそうなった。 元々出る予定もないのに出るのは馬鹿らしい。 外が寒いということも相まっているが。
「そうなるとやることは色々とありそうだな。 ちょっと「エクアカ」進めてみたり、音楽の方向性の開拓とかもありと言えばありか。」
そう言いながら部屋をうろつくが、隙間風があるからか部屋の中は少し寒い。
「なんか羽織るか。」
そう言って俺は棚を漁る。 今まで着ていた物とは別のところにある冬用に個別にしてあったところから適当に出す。 そして出てきたのは青と白のチェック柄のちゃんちゃんこだった。
「このちゃんちゃんこでも着るか。 下手な防寒着よりも暖かいんだよなこいつ。」
そう言ってちゃんちゃんこを羽織る。 先程までの寒さは徐々に改善されている感じがする。
「さーてと。 明日も休みだけど、とりあえず夜まで色々とやりますか。 学校じゃ自主的に制限してるからな。」
そんな感じで俺の1日は決まったのだった。




