久しぶりのオタ話
―――映画鑑賞後
「転二面白かったねー!やっぱり深月先生の小説が原作の映画やアニメは全然ハズレがないな~ごく稀に大ヒットを出す人より連続的にヒットを出し続ける人の方が才能があるって言うしね~」
「蒼花ちゃんも知っていたなんて驚いたよ...って最近はテレビとかでも放送をよくしていて有名だから知っていて当然か」
「私の趣味は読書だから面白そうだと思った本は大体読んでます」
と会話を交わす二人の間に火花が散っているように見えたので二人の間に割り込んだ。
「ねーグッズコーナー行かない?そういえば深月さんが「サイン入りのアクリルスタンドが個数限定で販売しています。完全ランダムなのでお金には気を付けて...」と呟いていた記憶があるんだけど...」
私がそう言うと「よし、行こう!」と二人が逆に私を連れていく立場になってグッズコーナーへと連れていかれた。因みにアクリルキーホルダー、アクリルスタンド製作担当者さんが「自分で買ってみてくださいっ!結構可愛く出来たと思います~!」と言っていたので買うのだ。買っていないと後から色々と愚痴愚痴言われるので不安の種は早いうちに摘んでおかないといけないなぁ...
グッズコーナーについた私は販売されている千円以上するアクリルスタンドの前に立った。
――私の推しである藤井優君と社綾音が居て...
「いやぁ...何時みても綾音も優君も好きだわぁ...」
と無意識に言った。ふっと我に戻った時には時すでに遅し。小声だったはずなのに二人に聞こえていた。
『そうだよね!!』
と二人が綺麗にハモってオタ話を始めてしまったので大人しく話を聞いた。
「やっぱり、綾音がさ、文化祭で活躍する所好きなんだよね~」
「分かるっ!その中でも少ない調理シーンが好きなんだよね...たまに自己嫌悪に陥る綾音も好きだし...」
「うっわ、性格悪っ...と言いたいけど僕もそこのシーン好きなんだよねー」
などなど話始めてしまったのでアクリルスタンドとアクリルキーホルダーをどれにするか悩んでいた。財布と相談しないと昼ご飯分などが軽く飛んで行ってしまうのでどうにかしたい。
一つ一つの値段が個人的に高いなと感じるので後で製作担当者さんに電話をかけて少しだけでも値段を下げて貰えるように交渉しようと思う。
色々と仕事関係の考え事をしていると二人が私の顔をじっと見つめていた。
「先、買いに行くね」
私は二人にそう声をかけてサービスカウンターへと向かった。
「転二アクリルキーホルダー全十二種がお二つと、転二アクリルキーホルダー全十四種が三つで合計三千二百円でございます」
ヒェッ...やっぱり高いぃ...
財布から一万円札を取り出し昼ご飯のために崩して映画館内の椅子へと座った。
――サイン入り出たりしたら嫌だなぁ...一日中サインさせられてたヤツを私が貰ってしまうという事だからただの時間の無駄になっちゃうしなー...どうせならファンの人に貰って欲しいし...
そう思いながら袋を開けると...
「ヒュッ...」
華麗にサイン入りアクリルスタンドを二つ当ててしまった。
一日中書かされたと言っても百個も書いていないハズなので、どうしてこういう時に限って当たるのだろうかと思い袋へ戻そうとした。だが、私の欲しかった綾音と優君のどちらでも無かったので二人にあげようと思い袋の上へと置いた。
しばらくして二人が帰って来た。
『え!?』
と二人が直ぐにサイン入りのアクリルスタンドを見つけたようで食いついた。
「真奈ってさ、優君と綾音が好きだったよね?」
と海斗が訊くので、「うん」と頷いた。すると、
「僕、優君持ってるから交換...しない?」
と海斗が言う。すかさず蒼花が私も欲しいという意思表示をした。
「真奈ちゃん!!私は綾音ちゃんを持ってます...私も交換してほしいですっ...!!」
と蒼花が強く言う。
「いいよ、別に私はサイン入りのが欲しいわけではないからね、綾音と優君を狙ってたからね、むしろウェルカムだよ。こちらこそお願いします」
私がそう言うと、二人は私の持っていたサイン入りのアクリルスタンドと私の欲しかったキャラのアクリルスタンドを交換してくれた。...買って良かった...と改めて感動するのだった。
――やっぱり優君も綾音も最高っ...!!
著者である癖して自分の書いたキャラにほれ込んでしまう私だった。




