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大切な人を一人だけ見捨てて下さい  作者: リィズ・ブランディシュカ
3/6

選択肢2 恋人を見捨てる



 悩んだ末、俺は恋人を見捨てる事にした。


「どうして?」


 その選択を告げると、彼女は悲しそうな目でこちらを見つめてくる。


 これまで一年間、どんな時も傍にいた女の子だ。


 辛い時や悲しい時だって、支え合ってきた。


 彼女を置いていくのはひどく心苦しい。


 しかし、彼女は治る見込みのない病におかされている。


 のこされた寿命は限られているのだ。


 ならば、これから長く生きる者達を優先するのが自然な流れ。


 俺は、エレベーターのボタンをおした後、彼女に背中を向けた。


「君と仕事ができて楽しかったよ」



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