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【ヤドリギ登場人物紹介②】

◆コーデリア・ガターリッジ ♀

挿絵(By みてみん)

 年齢……17歳 民間人

 髪……明るい茶色 瞳……黒に近い青

 大事なもの:兄・兄と同じY028部隊の人達・絵を描く道具

 好きなもの:万能ナッツを使った創作料理・節約

 嫌いなもの:兄を含め、皆の帰りを待つ時間・一人の夜


 Y028部隊に所属するギルバート・ガターリッジの実妹。髪の色や瞳の色は似通っているが、ギルは父親似に対して、コーデリアは母親似。実の兄妹ながら姿見はかけ離れている。そのためか、積み木街の商店区画を二人で歩いているとあらぬ誤解を受ける事もしばしば。


 性格も大雑把な兄とは反対に、素直で甲斐甲斐しく、清廉そのもの。いつも危険な任務へと赴く兄たちを心から心配している。近所付き合いも良く、兄を待つ健気で働き者な妹として認識されており、趣味でもある料理の腕を生かし、各所孤児院で炊事などを務めている一面も。自らも趣味とする絵画なども教えているようだ。


 以前は報酬の為に命を投げ出すような戦いに明け暮れていた兄を前に、本心はつつましやかでも残された兄妹同士、静かに暮らしたいと願っていた。だが斑鳩たちとの出会いで変わったギルの姿に今は嬉しさを感じている。反面、より危険な任務に赴く兄たちを想う気持ちは一層強くなっており、それを忘れる様に日々、家事などを必死にこなし、彼らの帰りを待っている。




◆クリフ・リーランド ♂

 年齢……25歳 13A.R.K.Y035部隊 式梟(現在療養中)

 髪……赤み掛かった金色 瞳……深い緑

 大事なもの:入念に手入れしている木兎(ミミズク)(式梟が使うドローン)

 好きなもの:食事全般・任務明けにドーヴィン隊長と話す時間

 嫌いなもの:雨天や夕暮れなどの視認性が悪い状況での任務(人一倍気が滅入る)


 アダプター1にて壊滅したY035部隊(回収班付き護衛部隊)の生き残りの一人。片目と右腕、さらには左足を失いながらも深過せず、斑鳩たちY028部隊に救助され何とか命を繋いだ。部隊壊滅時、多くの仲間たち、加えて本当の親の様に慕っていた隊長・ドーヴィンを亡くした事で深い失意に沈もうとしていたが、Y028部隊の面々と交わした言葉の中に、自らの意志、そして残された遺志を見出し、立ち直る精神力の強さを見せた。


 病棟でY028部隊たちとのやり取りの後、クリフの看病を申し出た生き残った同Y035部隊の二人に対して、マルセルたちが編成したY036部隊へと加入する事を勧めたのは彼だった。クリフはマルセルとドーヴィンを通じ孤児同士として面識があり、旧知の仲でもあったため、その段取りを直接病棟を訪れた本人に取り付けたのである。現在もなお13A.R.K.の医療施設で治療に専念する日々を送っているが、ベッドの上で、またリハビリを続けながら、彼は散っていった仲間たち、そしてドーヴィンの遺志を胸に秘め、再起を誓う日々を送っている。




◆セヴリン・ワタリ ♂

 年齢……23歳 13A.R.K.兵装整備士

 髪……茶色 瞳……黒

 大事なもの:取り扱う兵装全て

 好きなもの:整備士や技術士たちとの会合の時間

 嫌いなもの:睡眠(時間を無駄にしている気がするから)


 Y028部隊結成時より彼らの兵装の整備などを担当していた男。性格は真面目そのもので、ヤドリギである式兵を最大限バックアップする事を常に考え行動している。部隊結成当時、つまみ者を寄せ集めたかのようなY028部隊の整備担当を受け持とうとする者は居なかった。そんな中、志願したのが彼だった。自ら斑鳩の元へと訪れ、以来14A.R.K.大規模奪還作戦に召集されるまで彼らの兵装を整備し続けてきた。


 整備士としての腕は平凡だが、それを補って有り余る情熱を持って接してくれる彼に、Y028部隊の面々も心を許していたようだ。現在は14A.R.K.奪還作戦がとん挫したものの、各地に出現したマシラの対応に昼夜問わず整備士として各方面で多忙な日々を送っている。




◆フリッツ・クラネルト ♂

挿絵(By みてみん)

 年齢……26歳 13A.R.K.Y028部隊専属整備士

 髪……薄い茶色 瞳……茶色

 大事なもの:旧世代のサブカルコレクション・初めて加工し、失敗した撃牙の芯の欠片

 好きなもの:ギルティア(旧世代コミック)に登場するヒロイン(アーリーン・チップチェイス)

 嫌いなもの:アルコール全般(酔うと気が大きくなるタイプなのを自覚して)


 担当だったセヴリンが招集されたため、急遽不在となったY028部隊の整備士として斑鳩が白羽の矢を立てた男。元は13A.R.K.より内地で整備士・技術者として働いていたが、彼の突飛な思考で生み出される兵装の数々は、元来のコミュニケーション能力の低さも相まって周囲に受け入れられる事が無かった。前線ならば、と13A.R.K.に転属希望を出し、望み通り配属されたものの、前線は新しいものを必要としておらず、「自分でなくとも務まる場所」だった事に失望し、より自虐的思考に陥る。以後引き籠り続けていたが、斑鳩の言葉、詩絵莉の言葉に感化され、彼らの為に働こうと再起し、現在に至る。


 元ヤドリギ、式兵としてA.R.K.入りを志願していたものの、A.M.R.T.の試験で不適合とみなされた過去を持つ。本来正義感は強く、不適合となった後もヤドリギたちの一助になるべく、整備士としての勉学と経験を人一倍積み上げてきた勤勉さも持つ。その知識量はすさまじく、兵装だけでなくアガルタ製の高度な機器類、さらにはタタリギの生態や、基本的な医療・薬学知識なども身に着けている。


 特に兵装の独自視点による改装や開発の技術は最高峰とされるアガルタの兵装に迫る程の性能を有するものもあり、それ故その尖った性能は使い手を選ぶ。反面、はまれば非常に強力なものが多い。


 Y028部隊の面々と動向するにあたって、当初は初めて行動を共にするヤドリギたちに対して遠慮を感じていたが、マルセルから掛けられた「ヤドリギを支えているのは、ヤドリギではない大勢の人たちである」という言葉を胸に、彼は彼なりの戦場を見つけ、皆と共に戦う道を進む事を強く決意する。




峰雲(みねぐも) (いわお) ♂

挿絵(By みてみん)

 髪……黒 瞳……黒

 年齢……59歳 13A.R.K.医療部統括軍医

 大事なもの:研修時代の写真アルバム・万能ナッツの品種改良禄

 好きなもの:万能ナッツのコーヒー(一般ではマズイと認知されている)

 嫌いなもの:掃除や片付け・居眠りする受講者


 13A.R.K.専属の軍医。長く前線で過酷な医療環境に身を置き、従事してきた人物。近隣のA.R.K.においても彼ほど医療に詳しい人物は居ないと言っても過言ではない。さらにタタリギ生態研究者としても有識者として知られており、危険が伴う前線基地から離れ内地で勤務を希望する研究者も多い。


 そんな声を知りながらも、彼は旧知の仲である13A.R.K.局長ヴィルドレッドと共に戦う事を選び、以来彼の友人として、共に明日を生きる為の仲間として在る事を選んだ。


 13A.R.K.では軍医として各式兵の治療や検診を主な仕事としているが、同時に新兵からベテランに至るまで、式兵に対するタタリギの講義も定期的に行っている。新兵は受講が義務付けられているが、前線を担う13A.R.K.の式兵たちにも定期的な受講を勧めており、式兵からはその博識もさることながら、もっぱら授業の長さに「教授」というあだ名を付けられている。


 その事に関して「自分は教授と呼ばれる程の者ではない」と謙遜するが、それには理由があった。かつて師として仰いだ女性こそ、彼にとっての「教授」だったからである。黒江……彼は今、D.E.E.D.に彼女の影を見出し、真相解明に向けて13A.R.K.で決意を新たにしている。




◆ヴィルドレッド・マーカス ♂

挿絵(By みてみん)

 髪……くすんだ金色 瞳……深い青

 年齢……63歳 13A.R.K.局長 兼参謀

 大事なもの:タタリギとの戦闘録を記した手帳・ラティーシャから贈られた骨董品の万年筆

 好きなもの:将棋やチェスをはじめとした盤上ゲーム

 嫌いなもの:偉そうなヤツ・事務仕事


 13A.R.K.の代表を務める、歴戦の軍人。ヤドリギが存在しなかった時代を幼少期より過ごした人物。今となっては数少ない、ヤドリギ登場以前、未知の生態であるタタリギに対して戦いを挑んできた兵士の生き残り。数々の修羅場を潜り抜け生き残ってきたため、「不死身のヴィルドレッド」などと敬われれた事もあるが、その実本人は誇りにするどころか、「自分だけが生き残ってしまった」という自責の念に捕らわれている。


 実の妻も、娘もタタリギの侵攻により亡くしている。だが、そんな中でも彼の気持ちは折れず、不屈を体現するように戦い続けてきた彼は、前線を退いた後もなお、前戦に席を置き、いつしか局長としての責を任されるまでに至った。


 本人は事務仕事などは苦手とし、誰かの上に立つ素養は無いと謙遜するが、13A.R.K.に所属する全ての人間に寄り添い、共に戦おうと凛と立つその姿勢は、式兵のみならず民間人からの支持も厚く、彼に憧れ式兵を目指し、最前線という危険をも顧みず13A.R.K.に所属を望む若者も多い。


 だが、ヤドリギに課せられた仕事は死をも含まれるもの。人類、いや自らの手の届く範囲の人を護りたいと願う彼にとって、人員は望むべきものだが、その使命感を胸に逝くヤドリギの若者も多い事に憂慮を抱いている。


 基本的にアガルタ本部の意向に沿い指揮を執っているが、ヤドリギたちの扱いや、作戦方針について衝突する事もしばしば。だが最近ではそれを繰り返すうちに腹芸にも磨きがかかり、駆け引きも上手くなった。それにつれ局長としての自分が馴染むたび、ヤドリギたちを駒の様に扱っているのではないか、という疑念にかられながらも、彼らの無事を祈る事しか出来ない自分に不甲斐なさを感じている。




◆ラティーシャ・ミルワード ♀

挿絵(By みてみん)

 髪……赤毛 瞳……濃い茶色

 年齢……34歳 13A.R.K.作戦司令代行(現在出向中)

 大事なもの:結婚指輪・義父から贈られた髪留め

 好きなもの:職務を終えた後の一杯・部屋で育てている万能ナッツの成長

 嫌いなもの:手料理(苦手)・ネズミ・規律を守らない式兵


 13A.R.K.でヴィルドレッドの右腕として司令代行を務める女性。元ヤドリギで、当時その戦いぶりから「紅のミルワード」と二つ名で呼ばれるなど、式狼として非常に優秀な成績を収めている。ヤドリギとしての任期を全うした者は比較的安全な内地にて指導役兼上官として配属希望する者が多いが、彼女は前線に留まる意向を示し、内地での研修を経て13A.R.K.に帰還、ヴィルドレッドの元に配属される事を希望した。


 理由は明確で、自身でひけらかす事は無いが、彼女はヴィルドレッドが引き取った孤児の一人であり、いわゆる養子である。幼いころ両親を亡くし路頭に迷っていた彼女を保護したのがヴィルドレッドであった。彼の恩義に報いる為、そして生き残る為にヤドリギとなった彼女は退役後も尊敬する上官であり、義父である彼の元で働く道を選んでいる。


 性格は温厚だが、やるときはやる、といったタイプ。司令代行として、ヴィルドレッドの右腕として、13A.R.K.を預かる彼女は皆が求める像たるため、常に凛とした姿勢を保っているが、昔は泣き虫だった一面も。


 同じくヴィルドレッドが抱えていた養子の一人・キースと結婚しているが別居中である。だが不仲という訳ではなく、互いに考えがあっての別居のようだ。今のところ、子供は居ない。


 現在はアガルタの動向を探るため、13A.R.K.を離れ、局長昇進試験を口実に内地へと潜入している。




◆ヴィッダ・キャンベル ♀

挿絵(By みてみん)

 髪……薄い栗色 瞳……黄色

 年齢……57歳 13A.R.K.司令代行補佐官

 大事なもの:骨董品の懐中時計・旧世代のカメラ

 好きなもの:実直な人物・手芸する時間

 嫌いなもの:時間を守らない人・冷たい食事


 ヴィルドレッドの側近を長年務める謎多き女性。彼の傍らで、司令代行の補佐を務める優秀な人物。過去の経歴を知る者は少ないが、ヴィルドレッドと同じく、過去ヤドリギが居ない時代を戦い生き抜いてなお、軍部に所属している。


 13A.R.K.にはヴィルドレッドと同時期に配属された事もあり、当時巷では「ヴィルドレッドの内縁の妻では」などとその関係を勘ぐる者も多かったが、当人は涼しい顔でこれらの噂を受け流し、あるいは一蹴し、仕事一筋といった貫録の風体で勤続している。関係性はさておいて、事実ヴィルドレッドとの付き合いは長いようだ。主に作戦指令室に常駐しており、各種コンソールや通信機器、兵装知識などにも精通しており、非常に有能な人物。


 一見寡黙で他者を寄せ付けない雰囲気を持っている彼女だが、その実、式兵やA.R.K.に勤務する者をヴィルドレッドと同じく非常に気に掛けており、頻繁に各部署を訪れ組織としての改善点などの声をつぶさに聴くその姿勢に、ヴィルドレッドと同じく彼女を尊敬する式兵やスタッフは多い。なお、13A.R.K.の孤児施設の統括と予算管理も兼任しており、多忙な毎日を送っている。


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