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【ヤドリギ登場人物紹介①】斑鳩部隊の面々

次回から始まる本編を前にしての、斑鳩隊の面々の軽い自己紹介です。

◆斑鳩 暁 (イカルガ アキラ) ♂

挿絵(By みてみん)

年齢……21歳 「式狼」 髪……黒 瞳……黒

大事なもの:部隊

好きなもの:ある拠点跡で手に入れた将棋盤と駒

嫌いなもの:退屈な時間・思わず話が長くなる自分の物言い


 第8A.R.K.出身。国の境目が無くなりはしたが、日本人の血筋。

幼い頃、両親・兄弟・友人と共に第8A.R.K.で生活していたもののタタリギの襲撃に合い避難中に(はぐ)れ天涯孤独の身となる。

 後に第8A.R.K.の奪還に成功を伝え聞き11歳の頃帰郷を果たすが家族達との再開は果たせなかった。それをきっかけに彼はヤドリギへと志願し、戦う道を選ぶ。しかし彼の心に満る感情は、タタリギへ対する単純な怒り、恨みだけではなかった。

 その感情が何なのか、何が彼を突き動かしているのか……それは今はまだ、我々が知る由はない。


 部隊を預かる彼は常に冷静沈着な男として周囲から認識されているものの、その実燃えるような闘志と目的を達成する為にはあらゆる手段、方法を試みる実行力をその内面に持つ。

 戦闘成績は並みの式狼よりは上ではあるものの、単純な力だけを取ってみれば彼より屈強な式狼は大勢いる。彼の狼としての武器はその牙ではなく、明晰な洞察力……ある種狡猾とも言えるその力が源になっていると言っていいだろう。

 狼は群れで狩りを行う。彼もまた、部隊を指揮しタタリギに対抗するその姿から、上層部からの評価は高い反面、一部同僚や上官には"(さか)しい"と嫌われている。

 もっとも彼はそれを気に止める様子はない。しかし彼自身、少々物言いが遠回しというか、くどい物言いをする自分を理解しているのだが。自分の思いを相手に伝えようとすると思わず()()なってしまう自分に頭を悩ませている一面も持つ。




◆R (アール/本名不詳) ♀

挿絵(By みてみん)

年齢……不詳(外見からは15~17歳) 「式神」 髪……白 瞳……濃い紅

大事なもの:(今は)特に無し

好きなもの:ひなたぼっこ

嫌いなもの:(今は)特に無し


 アガルタより来訪した新型、式神の少女。たどたどしい喋り方をするものの思慮が浅い訳ではなさそうではある。

 提出された資料にも名前、年齢、出身その他ほぼ彼女に関するパーソナルデータはほぼ無記名のまま。新型という秘匿性が高い存在の為なのか、はたまた別の理由からの過去を抹消されているのか。現時点では第13A.R.K.の面々は誰も知る由がない。


 ただ本人はその事に関して特に気にも留めていない様子だ。彼女は一体何者なのか――。

まだ第13A.R.K.に来訪してから時間が経っておらず、彼女の内面はこれから徐々に明らかになっていくだろう。




◆ギルバート・ガターリッジ ♂

挿絵(By みてみん)

年齢……22歳 式狼 髪……明るい茶色 瞳……黒に近い青

大事なもの:妹・(あえて他に挙げるなら)お金

好きなもの:前線における斑鳩との連携

嫌いなもの:食堂でたまに出される「万能ナッツのパスタ」・医療施設のにおい


 第11A.R.K.出身。両親とは既に死別しており叔父に育てられた。

 元軍属の叔父からの厳しい教育に反発する様に荒れた時代を過ごした事もあったが、その叔父も流行り病に掛かりその命を散らす。歳の離れた妹と二人残された彼は唖然とするが、学も無い自分が妹に不自由のない生活を送らせたくはないその一心でヤドリギへの道を歩み、見事覚醒を果たした。


 当初はその先走った気持ちを抑えられず独りよがりな戦いを繰り返していたが、斑鳩に出会い彼は新たな生き方を見つける。現在は部隊の切り込み隊長としてその腕を振るうが、同部隊員に窘められることもしばしば。しかし本来の彼は戦闘力だけなら斑鳩を凌駕する才能を持つ。


 性格は分かりやすく良くも悪くも熱い男。

むさくるしい雰囲気から想像が難しいが、妹を溺愛しておりオフの日は拠点内や居住区等を連れ回しては食べ物や装飾品を買い与えている光景がたまに散見され、拠点内では二人の関係を知らないヤドリギ達から「()()()()」との声があげられる事態も以前はあったようだが……。

 ちなみに彼の妹の名前はコーデリア・ガターリッジ。ギルバートがローレッタに対して「木佐貫」とやや他人行儀に呼んだりする理由の一つは、可愛いもの好き、と豪語するローレッタの毒牙から大事な妹を守らんと、今日もギルは彼女に会いたがるローレッタを何とか遠ざけようと奮闘している結果の一つでもある。




◆木佐貫・ローレッタ・オニール (キサヌキ・ローレッタ・オニール) ♀

挿絵(By みてみん)

年齢……19歳 「式梟」 髪……黒茶 瞳……明るい茶色

大事なもの……自分で改良を加えた木兎(ミミズク)達・子供の頃から使っている思い出が詰まったスプーン

好きなもの……可愛いもの全般・詩絵莉の髪・狭い空間・知識を蓄える事・一人の時間

嫌いなもの……他人からの視線・大勢の人間が居る場所


 第11A.R.K.出身。片親ながら自分を育ててくれた母親に恩返しするためにもと、限られた環境ながら勉学に励んでいたが思った様な成績が得られなかった。このままでは母に申し訳が立たない、一生懸命この時世において育ててくれたのに、と自責の念に囚われる。

 そんな中ふと彼女は思い立つ。人類の為に戦うヤドリギになれば、母親も自分を誇ってくれるのではないか?……そうして彼女は大儀の為でも人類の為でもなく、ヤドリギになるための適正検査であるA.M.R.T.を受け入れた。結果、素晴らしい才能を開花させ一躍その名を知らしめる事にも繋がることになるが……(第2話参照)。


 しかし様々な経験を経て、斑鳩とその部隊の仲間に迎え入れられた彼女はヤドリギへと志願したその当時とは違い、確固たる意志を以て戦いに赴いている。今こそ母親(あなた)が誇れる私です、そう言わんばかりに彼女は今日も梟としての責を果たすのだった。


 以前は周囲との関係を取り繕う為だったが、現在ではそれを演じることなく自然と部隊の輪を繋ぐ様な明るい存在となっている。しかしただ明るく振る舞うという訳ではなく、しっかりとオペレーターとして責を果たす際はそのおどけた口調から一転して、凛として部隊にその声を届ける事も出来る。

 同部隊員の詩絵莉とは仲が特に良く、休日はよく一緒に過ごしている様だ。彼女の髪に憧れがあり隙さえあればいろんな髪型を彼女に作ってあげるという建前のもと、自分が満足いくまで触り続ける事を趣味としている様だ。そんな彼女をうらやむ声を道々で耳にしながら悦に入るのも、また一つの楽しみだとか。

 この度新たに隊に加わった新型の彼女、アールにも()()()()の様子である。




◆泉妻 詩絵莉 (イズノメ シエリ) ♀

挿絵(By みてみん)

年齢……20歳 「式隼」 髪……栗色 瞳……黒

大事なもの……旧世代のコミックコレクション(特に好きなのは巨悪に立ち向かう話)

好きなもの……本を読む事(ジャンル問わず)・銃の手入れ・制服の改造

嫌いなもの……足が一杯ある虫全般


 第6A.R.K.出身。医療関連に従事する、この時代にしてはかなり裕福で良家……所謂上流階級と言える家柄を生家に持つ。彼女はこの時代においてはそれなりに裕福と言える環境で育つ。

 しかし幼少の頃であったとあるヒーローコミックに影響され、強い憧れを抱くようになる。私もタタリギをやっつけるヤドリギになって、パパとママを守ってあげたい!そう思う彼女に両親は辛辣な言葉と共にそれを諫めた。

 

 この時代に置いても戦うという行為に対して抵抗を持つ人々は少なからず存在し、彼女の両親もまたそういった考えを持っていたからだ。しかし説得されるごとに、彼女の疑問はより強固なものになっていく。

 この暮らしを守ってくれているのもヤドリギの人達なのに……納得できない彼女は、A.M.R.T.を受け入れれる年齢になった夜、裕福な暮らしから自ら脱し、別のA.R.K.へと向かう貨物車へと乗り込む。私はあの憧れるヒーロー達のように、皆を守るヤドリギになるんだ。

 そう決意した彼女を迎える様に、A.M.R.T.は彼女の中で覚醒を果たす。詩絵莉はヤドリギとして戦い、タタリギから人類を守る為、こうして自ら戦いへとその身を投じたのだった。


 性格は言えば真面目、別の言い方をすればやや融通が効かない頑固な側面を持つ彼女。

 正しいと思った事には心から称賛し、悪いと思ったことに対しては臆することなく立ち向かう。彼女の戦い方も今にして思えばそれを象徴しており、そのまっすぐ貫き通す弾丸の様な彼女は結果として除隊の憂いに合うが、それが高じて斑鳩達との出会いを果たす。自らが理念とするヒーロー足る為、彼女は今日もその目を輝かせている。


 性格がキツい、等と揶揄され倦厭こそされるものの、実は彼女はヤドリギの中でもその容姿、そして凛とした姿からも人気が高い。男性からもそうだが、密かに女性から人気があったりなかったりで、時たま当人も面食らう様な事が起きてるとか、いないとか。

 そんな彼女は重度の漫画おたくでもあり、その事をひた隠しにしている(ヒーローに憧れているとばれるのが恥ずかしいらしい)。



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