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二人の王子と皇子にキスさせて  作者: 坂下プリン
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【2話】なにかのはじまり

「はーいじゃテスト返すぞ〜」

今回こそまた100点取るためにすごい勉強した。

麩貫先生に褒めてもらうんだって頑張ったから、絶対100点のはずだったのに…

「立川〜お前今回どうした?調子悪かったか?」

嘘絶対に嘘、こんな点数ありえない。

どこをどうしたらこんな点数になるの?

おかしいおかしいおかしいって

「嫌だ嫌だおかしいって!」

「おい立川?どうした?」

みんなが驚いた顔で私を見る。

え、もしかして私、、、睡眠学習してた。。。?しかももしかして寝言言った?あたし…

「え?あっ。すいません。」

「珍しいな立川が寝るなんて!」

爽やかに笑いながら先生は言う。

ああ、しかも麩貫先生の授業で。。なぜこうなってしまったの。。あっあれだ。

そう私は昨日最大に大きなレポートを制作していたため一睡もしていなかった。

キーンコーンカーンコーン

「おっ丁度チャイムか、じゃー号令!!」

終わった、私の人生。。。

「優梨奈寝てたねーwww」

この子は2年から同じクラスで訳ありで物理をきっかけに仲良くなった大村紗英。

全てを適当にこなす割に、勉強はできるし、運動神経がめちゃめちゃいい。

「ほんとだよー、、、」

「いや、あたしは笑った」

「笑えないよ。。。」

「まあまあ、気を取り直して今日はカラオケ行こうよ!」

そうだな、紗英の言う通り。たかが一回の授業。レポートだして謝ろう!

「おっけ、とりあえずレポート出しに行ってくる。 」

--------------------------------------------------------------------------

「先生!これ昨日書いたレポートです。それと、今日は失礼な態度で授業を受けてすいません!!」

「こんな大変なレポート作ってきたから、今回は許すよ!ただし、次はないぞ?」

そう言って先生は優しく微笑んでくれた。

先生の全てを包み込んで温めるような笑顔が私は大好きだ。

「はい、明日から頑張ります!!失礼しました!」

心が温められた私は勢いよくドアを開けた。

「ゴンッッ」

「すっすいません!!!」

「いってぇぇぇぇぇ」

っあ、この人この前の!!

「ごっごめんなさい」

「お前この前の!!!!」

そうこの前の死んだ魚の目のもやしっ子!

「お前ガチで好きなんだな。化学」

透き通った少しだけ茶色の黒目が私を見つめる

「化学が好きというか、先生が好きというか、、、」

里見くんとは一瞬止まって、目を丸くする。

「このクソ親父が?」

「クソじゃないよ!!私が遅刻した時、、、、」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

1年の1番始めの中間テスト2日目の英語。私は中学の時みたいにはならんぞと夜中まで勉強をした。

その頑張りのせいで私は人生初めての遅刻をした。初めてだし震えるほどにパニックなった。そして急いで全力でペダルを漕ぎ荒れた呼吸のまま5階もある階段をノンストップで駆け上がった。バドミントン部に所属してはいるものの小さい頃から運動が苦手な私は

もう死ねるんじゃないかと思うくらい呼吸は荒れ、心拍数は上がりまくっていた。

私が丁度教室に入ったと同時にチャイムがなった。

「おく、はぁはぁ、れ、はぁはぁ、て、すいません」

荒れた呼吸のまま私がそう言うと、麩貫先生は微笑みながらこう言った。

「おはよう、大丈夫か?今始まったところだから席に座りなさい」

その優しさに私は心を撃ち抜かれたのだった。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「いやおまえさぁ、ははっは」

里見くんは感動どころか小さな顔の割に大きい口を最大に広げて笑う。

「いや、笑うとこじゃ無いんだけど…」

「いや〜お前面白いなwwそれさ、教師として当たり前なんだけどはっははっは」

そう言ってゲラゲラ笑う。その姿を殴ろうかってぐらいに腹たつのになぜか彼の笑顔は綺麗で見入ってしまう自分がいた。彼は特別に顔が整っているわけじゃないのに、すらっとしたスタイルといい透き通るくらい肌が白くて。。。。

「久しぶり笑ったな〜涙でたぁー」

そう言って涙を拭き取る。

「優梨奈〜?」

声のした方に目を向けると紗英がいる。

「あっごめん待たせたよね?」

紗英はそんな私に目もくれずに里見くんに近づいて

「里見、あんた優梨奈バカにしないいでよ?」

そう言い放った。

「いや、だってこいつ面白いんだぜ?」

「優梨奈は一生懸命なだけなの!!里見みたいに世界を歪んだ目で見るような子じゃないの!!」

「歪んでないんだけど、ストレートなんだけど」

「あんたまたつまんない事言って、どこがあん…?」

2人が驚いた顔で私を見る。

「あははっっはっはは、ストレートなんだけどってふふっはは」

「優梨奈何に笑ってんの?」

「里見くん面白いんだねーつい笑っちゃったよー!!」

「ウケ狙ってないけどな」

そう言って優しい笑顔を私に向ける。

「はいもう、いくよ優梨奈、こいつといるとバカになる。」

「あっうん、じゃーね里見くん!」

里見くんの余韻が残ったまま私を紗英はカラオケに連れて行った


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