表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
二人の王子と皇子にキスさせて  作者: 坂下プリン
2/24

【1話】王子との出会い

【1話】

私はどこにでもいる高校生。

人より化学が好きなくらいで、他はそこらの子達と同じ。

高校3年ともなるとみんな色恋沙汰にうつつを抜かす。

そんな無駄な時間、勉強に注げばいいのにって私は思う。

「優梨奈ーご飯どーする?」

「ああごめん、ちょっと化学の先生のトコ行かなきゃなんないし、、、みんなで食べてー」

「またふぬちゃんのトコかよー」

ふぬちゃんとは、麩貫義孝先生の事で私が尊敬する先生で私が人生で初めて好きになった人。

「ほんと優梨奈ふぬちゃん好きだよねー、もう抱いてもらえよー」

「ちょっとやだなーそういうの目当てじゃないよー?」

「ほんとかよなぁ〜まー頑張ってな」

私はクラスでは結構ノリがいい方の人とも、静かな人とも仲良くできる万能タイプ。

麩貫先生に認めてほしくて勉強してる。1度100点取ればなまえおぼえてもらえるかもなんて思って取ったけど、何も変わらなかった。

今思えば無駄な努力ってわけ。


4階の階段前のここは毎日通ってる。

「麩貫先生ー」

「どした?」

「ここの問題で…」

この教えて貰ってる時間が永遠に続いてくれればいいと心で思ってることを麩貫先生は知らないだろう。

長いまつ毛、細身の身体にしおれた白いワイシャツ。気持ち腰パンで腕まくりしたところから見える色白で細い腕…

何度見ても飽きない。本当に見惚れてしまう。

「って立川きいてるか?」

「聞いてますよ!」

「お前こんな量のレポートでさ、疲れてるんじゃないの?」

確かに昨日は3時間しか寝れなかった。でも明日麩貫先生の授業ないし、絶対会いたかった。

「いいえ、ぜんっぜん疲れてないですよ。」

「お前こんな頑張ってどーすんの?正直なところ立川の理科の能力なら卒業まで余裕だし、進学先も…」

「いいえ私はまだまだですから。私は将来先生みたいな理科の先生になるって決めたんです。諦めないですよー絶対に!!」

そうここで諦めたら先生に会えなくなってしまう。

「そうか、立川はすごいなーいい先生になれるよ!」

今の私には先生しかいらないなんて思っている。

「失礼しましたー…ゴンッ」

「いってぇ」

「ごごめんなさい…ってうちのクラスの人!」

この人は里見恭平。クラスではあんまり目立たないけど、授業はほとんど寝てる。

しょっちゅう麩貫先生に怒られてる。

背は私より全然高く色白で顔が小さい。目は切れ長で…

「死んだ魚のような目をしてる」

「誰が死んだ魚だよ。てかお前こいつとなに繋がり?」

麩貫先生の教室を指指して言った。

「化学繋がりってやつかな。」

「お前変わってんな。授業以外でこいつと関わりたいなんてさ。」

「授業寝てる里見くんに言われたくないわ」

私はボソッと呟いた。

「あれ寝てないから。瞑想」

「てか里見くんチャイム鳴ってる。」

「授業遅刻しても欠席にはならないんだけど」

そうこれが里見恭平との出会いだった。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ