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感情の箱

作者: さくらい兄

その箱の名前はきっと感情という名前だった。

箱の中身は分からない。

次々に溢れる感情を無理やり押し込んだからいつ出てくるか分からない。

だからこれ以上開こうとするのは止めてくれ。

俺の叫ぶ声は箱の中身を盗む盗掘者には聞こえない。

爆発しそうな感情の入った箱をこれ以上刺激しないでほしい。

もし爆発してしまったら盗掘者も無事ではすまない。

―きっと盗掘者の体を包み込み…

だからその箱を開かないでくれ。

どうかそのままにしておいてほしい。


だけどその願いは虚しく盗掘者の手で箱は開かれた。


箱が解き放たれると同時に俺は盗掘者…君の体を抱きしめる。

だから言っただろ開かないでくれって。

君は不安げに俺の目を見つめる。

よしてくれよ、そんな目をしないでくれないか。

悪いのは俺の感情の箱を開けた君だ。


でも、開かないでくれって言ったけど本当はこう思っているんだ。

ここまでくるまで時間は掛かったけど愛を解き放ってくれてありがとう。

以上、練習用に書いた短編の一つでした。

今回は、「開けてはいけないもの」と言われている

ギリシャ神話のパンドラの箱をイメージしながら書いたつもりです。

ラストがどこか暖かくなるように書くのって難しいですね。

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