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第5話 年下男子の驚異的な色気と笑顔のギャップ

 まさかあの時に助けてくださった方が、氷の魔術師団長の『エルネスト様』だったなんて。

 今でも鮮明に覚えていて、脳内に焼きついて離れない。



『この方は私の大事な人だ。それ以上、この人を苦しめたら私が許さない』



 遠くで魔術を披露している本来の彼の姿とあの日聞いた低音で艶めいた声が脳内に響く。

 優しくも芯があって包み込むような不思議な声。


 そんな声を響かせる彼は、クールな表情を浮かべながら魔術パレードで輝いている。

 見目麗しいのはそうだけど、それ以上に彼の創り出す氷の魔術が綺麗で美しい。

 彼の創り出す雪の結晶が私のもとへ降ってきて、それを手のひらに乗せてみる。


 私はあまりの美しさに癒される。

 そして、彼をもう一度見上げたその瞬間、彼と目が合った。


「あ……」


 すると、彼はふっと笑いかけてわずかに会釈してくれる。


 私のこと、覚えてくださっているのだろうか。

 それよりも先程までクールに振る舞っていた彼と今の振る舞いのギャップに悩殺されそうになった。


「もっと知りたい……」


 いつしかそう私は呟いていた。

 彼はこうしてたくさんの人に幸せを届けて、さらに魔術で街を守っている。


 なんてかっこいいんだろう。

 エルネスト様の瞳には何が映っていて、彼は何が好きで……ああ、どんどん彼への想いが止まらない!


 クールなのに笑顔の時はなんだか可愛くて。

 優しいけどかっこよくて。


 ああ、これはダメだ……。


「伯母様……」

「なあに?」

「私、一気にエルネスト様の虜になってしまいました」

「あらまあ、ふふ」



 こうして私は新しい生きる希望と出会ったのだった──。



 帰るなり伯母様に頼んで、家にある王都新聞を全て貸してもらった。

 王都新聞は、別名国家新聞ともいわれているもので、王都中心に配布されているものである。

 そこには生活に必要な情報や王宮での動きなども掲載されている。


 私は「王宮魔術師団」のページをまず見ることにした。

 直近のものでは、エルネスト様が国外遠征にて魔物退治で貢献して外国から勲章をいただいたことが書かれている。


「すごい……」


 それにエルネスト様は「王宮魔術師団」と国民を近い距離にしたいと考えているそう。

 それもあって三年ぶりに魔術パレードがおこなわれたそう。

 このパレードでは数千人規模が来ていたようで、国家行事に値するほどの大規模なものとなったとのこと。


「やっぱりすごい人なんだな……え!? まだ23歳!? 私よりも年下!?」


 パレードで見た彼の姿を思い出しても、とても23歳には見えない。

 堂々とした振る舞いと色気漂う顔つきと流し目。

 しなやかな動きと魔術の美しさは素晴らしすぎる。


「ああ……美しすぎる……」


 エルネスト様は離縁で心が疲弊していた私に、癒しと生きがいをくれた。

 私は完全に彼の虜になってしまっていたのだ──。



 そんな時、戸籍管理所へ行く用事があり王宮へ向かった。

 一部申請書に不備があったので、書き直しに来てほしいとのことだった。


「えっと……確か、ここを右に曲がったとこに……」


 すると、向こうのほうから歩いてくる人影があった。

 それは間違いなくエルネスト様だった。

いつも読んでくださりありがとうございます!

推しエルネスト様へぞっこんになっていくエミリア、そしてエルネスト様のギャップなどがどんどん出てきます。エミリアの推し活と、そこからどのように二人の恋が始まるのか。

描いていければなと思います!

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