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 食べ終わってひと息ついた頃、お父様とお母様が戻ってこられた。


 まあ主賓(わたし)が言うなって話だけど、国王と王妃が会場を離れていいのかなあ?


 「お父様お母様、こちらに来られて平気なのですか?」


 「ああ。ティナの姿が見えたのでな、気になってな」


 「ええそうよティナ。病み上がりなんだし、具合が悪くなったらすぐに言いなさいね」


 お父様とお母様はそのまま、わたしと同じテーブルに座った。


 「ご心配をおかけしました。少し疲れましたので、こちらで休憩していましたがもう大丈夫です」


 「そうか。それならば良かった。ところで、回復の祝いに何か贈りたいのだが、欲しいものは無いかな?」


 「急にどうなされたのですか?」


 「まあ、気にするな。それで?何でも言って良いぞ。新しいアクセサリーなんてどうだ?それともドレスにするか?」


 正直、アクセサリーもドレスも興味ないんだよねえ。


 欲しいものなんて思いつかないけど、あのワクワクしてる顔を見ると『いらない』とは言いづらいなあ。そもそも、あんな顔をこの場でして良いのだろうか?王としての威厳はどこいった?


 予定とは違うけど、あのことをお願いしてみようかな。駄目なら駄目で、また考えれば良いんだしね。


 「本当に何でも良いのですね?」


 「ああ、勿論だとも」


 「それでは、街へ行きたいです」


 「・・・・・・は?」


 「ですから、街へ行ってみたいです。勿論お忍びとしてですよ」


 「いやいや、ちゃんと聞こえてるよ。そもそもなんでお忍びで行くんだい?普通に公務では駄目なのかな?」


 驚かせすぎたのか、お父様の口調が変わってしまった気がする。それともこちらが素なのかしら?


 「これは、わたしの我が儘だからです。皆様に余計な負担はかけたくないのです。それに公務にしてしまうと、民の普段の暮らしが見れないと思いましたので・・・」


 「わしの心臓への負担が大きいからダメだ。それに公務で無いと、護衛の数も限られてしまうので危険すぎる」


 うーむ。なかなか手強い。それになにか国王らしからぬ事を言ってなかったかな。


 「お父様の治める街は、そんなに危険な場所なのですか?」


 「い、いや、そんなことは無いぞ。この国で一番治安が良い街だぞ」


 「でしたら何の問題もございませんね」


 「うっ・・・しかしだなあ・・・」


 「あなた。良いではありませんか。ティナが我が儘を言うなんて、初めてな事ですし。それに、一人で出かけたいと言っているわけでは無いのですから」


 おや?意外なところから、援護射撃があったぞ。


 「も、勿論です。それに街の案内に、誰かに付いてきて欲しいとお願いしようと思っていました」


 「・・・ふう・・・・・・わかった。許可しよう。そのかわり、護衛の言うことはきちんと聞くのだぞ」


 「はい。ありがとうございます。お父様大好きです」


 パーティー会場(こんなばしょ)でなければ、首に抱きついているところだが、残念だったな父よ。でも何も無いでは可哀想なので、『大好き(リップサービス)』は言っておいた。

お読みいただきありがとうございます。

ガラスのハートなもので、誠に勝手ながら当面の間は感想やご意見は受け付けないことにします。

今後ともよろしくお願いいたします。

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