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祈り続けられたらいつか神と自分を錯覚し始めると思うね、俺は

 えー今後一層のご活躍をお祈り申し上げ……いやさぁ、分かってたよ? 分かってたけどさぁーね? 祈るくらいなら合格にしてよ、こっちは就活じゃなくてバイトよ? もうもはや誰でも良いじゃん俺で良いじゃん、だからこそ俺じゃねーんだけどさー

 全く辛いよ本当、大体志望動機ってなんだよ、金以外にねぇだろ、バイトに何熱い思い期待してんだよ、なら社員募集しろよ! いや社員だってそんな変わんないけどさー。

 もう働くの辞めようかな、真面目に大学生らしく勉強しちゃおっかな、けど怠いんよなー

 そーいや最近また新作出たよな、こっちは金ねぇって言ってんのにまた新作出たよな、やっぱ買うべきだよな、よし買いに行こう、金の事は明日の自分に頑張って貰おう。

 かっこいいよ俺、素敵だよ俺、実はやれる奴だって俺自分の事信じてるからね!

「ねぇあんた」

 でもどうしよっかな、やっぱ買いに行くの辞めよっかな、家からもう出たけど帰ろうかな。

「ねぇ」

 よくよく考えたらあれ前作そんな評価良くなかったし何より俺の大好きなヒミコちゃんサブヒロイン化してたし、今作に限ってはモブか背景にまで成り下がってるかもしれないしなー

「おい!」

「痛! おい誰だよ……てかあんた誰だよ、せめて俺の知り合いで居ろよ! お前急になれなれしく頭叩いてきた奴が全然知らない人だった時の恐怖考えた事あんの? 超こえーぞマジで、いや幸いにもあんた俺と背丈大差ないし、厳つくないし、よく見たら弱そ……すんませんした本当、痛いのはちょっと勘弁してください」

 男が頭を下げると、もう一人の男はため息を吐きながら握っていた拳を下した。

「こっちはお前に仕事持ち込んでやったんだぞ? わざわざ時間短縮のために一番近くにいたお前に頼もうとしたのに、まぁいいよはいコレ。じゃ、頼むは」

「いや、まだ了承してないし、勝手に色々渡さないでくれる? そりゃあ仕事くれるって言うなら有難く貰いたいところだけど俺契約面とか意外とキッチリしたいの、慎重かつ真面目なのだから…………え?」

 さっきまで目の前には確かに見慣れた住宅地が存在していた、それが今や見知らぬ街中に変わっている。目に入って来る物全てが目新しいが何処か古めかしい、まるで歴史の教科書にのっていたヨーロッパ、と言うより深夜に明日学校でテストがあると言うのに全てを忘れて見たあのなんちゃってヨーロッパ風異世界に見えない事も無いような有るような……

「あ、これ仕事? さっきの仕事?」

 そう思い立ってさっき無理やり押し付けられた紙を見てみると

『異世界で神様を助けよー!!』

 神様の世界は上下関係が厳しい上にブラックです、時間の概念が無いからでしょうか、それとも全知全能だからでしょうか、人間は良いですね、貴女なんて毎日が日曜日ですよね? 底辺大学生ってぶっちゃけニートですよね? 無職ですよね? そんなんだからバイト落ちるんですよw、そんな貴方に朗報です。

 貴方は神に選ばれました、仕事内容はこの世界で出来るだけ死なないように生きてください、気が向いたらお告げするので詳しい事はその時でいいですよね、久しぶりに私休み出来たので寝たいんです。

 じゃ、頑張ってください。

「は? おいおい、説明終わったけど、裏にもなんも書いて無いけど! これ何の為の紙だよ、結局得た情報ここ異世界ってことだけじゃね? 何も情報得られなかったよ、仕事『生きてください』これ死ぬまで終わんないじゃん、てかお前絶対仕事俺に押し付けて寝たろ、てか仕事って言うなら報酬書けや! それに対面じゃ無いからってあんまちょーしこいてると次有った時殴るかんな、蹴り殺してやるからな!」

「ん? なんかポケットに違和感が」

『psp 報酬は異世界旅行だぞ☆』

「ネタが古いんだよ、今どきの子供はもうpspじゃ遊ばないんだよ!今はスウィッチの時代なんだよ、てか神の癖に人間の事情に詳しすぎるだろ! いや、神だからこそ詳しいのか? 最近のアニメじゃ機械だって華麗に使いこなす神様もいるくらいだしこれが普通なのか?」

「にしてもどうしよっか、取り合えず食住確保しねぇと、このもう片方に入ってた丸い硬貨が金なんだよな? 信じていいんだよな? あ、すいませーん何処かにお勧めの宿って」

 道は教えられたが、結局それなりに迷った。

 にしても街を歩けば嫌でもここが異世界だと実感する、見たことない字に見慣れない建造物、ガタガタな道、アスファルトが恋しいよまったく。

 教会っぽいのは見つけたし、あそこで祈ればテンプレ通り神と連絡が取れるのかね。

 宿取ったら行ってみよ。

 大体のテンプレだと半年分の生活費か? いや、最近は一週間ってのも良く見る気が……。

 でもなんか金貨っぽいやつ入ってないよな、一週間分は金貨じゃないのか? 銀貨なのか? でも銀色っぽいのも入って無いしな。

 まぁあれはフィクションだからな、現実の金はこんなもんか、なんか全部銅貨っぽい気がするけど日本だってお金の仕組み知らなきゃ只の紙切れだしな。



「いや、悪いけど冒険者じゃないあんたじゃこの値段で泊まれないよ」

「……そうですか」

「まぁでも、ちょうど冒険者の登録料と冒険者用の宿泊代分はピッタリあるみたいだし、ちょっと登録してきたら? 後二回鐘が鳴るまでは予約一枠開けといてやるよ」

「すんません、ありがとうございます」

「冒険者ギルドは大通りでて左曲がってくとあるよ、剣と盾の看板だし武器持った冒険者達が近くにいるだろうし多分簡単に見つかるよ」

 この街の人ってのは何て親切なんだ、こんな見も知らない俺に……それに比べてあの糞野郎、せめて一週間分の生活費ぐらい用意しろよ、てか『この世界で生き続けろ』みたいな事書いてたくせに何夢と希望が詰まった冒険者やらせようとしてんの? 俺の体育の成績しってる? 別に至って普通だったけど日本基準の普通だからね? 異世界で冒険者なんかやったら毎日が絶望日だよ、命がたりねぇよ。

 いや、偶々偶然所持金がギルド登録料金+1日分の宿代だっただけで、別にこれは強制じゃ無いのか? 馬鹿が、現代日本に染まり切った俺が野宿なんて出来るわけねぇだろ、第一異世界主人公はみーんな何だかんだ言いつつ冒険者にはなってんだ、安パイを取ろう。


ボケが多すぎて頑張っても全部回収しきれない……

はやく登場キャラ増やしたい

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