21話
「はぁ、すごく長かった」
屋上の件で俺と紗夜と楠木は、指導担当の先生に叱られたていた。
昼の時点では授業があるから、その場では怒られなかったが、その後呼び出され今しがたそれが終わったとこだった。
「はぁ、まさかこんな時間かかるとはね」
「あなた達が来なかったら、こんなことにはならなかったはずなのに」
「今更言ってもしょうがないぞ」
「そうよね」
仕方なく納得したような感じだが内心は、そうでもないのかもしれないと思ってしまう。
だって紗夜はあんなに……。
「しょうがないわね時雨は」
「ありがとう、紗夜ちゃん」
楽しそうに笑っていられているんだから。
それに名前で呼び合っている。
「悠季、私達近くにあるクレープ屋によって帰るから」
「おう、わかった」
こんな感じで少しではあるが距離を戻せたような気がする。
「なに1人で帰ろうとしてるの?三神くんも一緒に行くんだよ?」
「え?」
相変わらず楠木は強引だった。
なんか楠木との距離がだんだん近づいてきたんじゃないのかと最近思い始めてきた。
だけどやはり俺には………。
「三神くん行くよ!」
はんば強引に連れて行かれることになった。
「美味しかったね!」
「ええ!」
「なんてったて………」
2人は満面の笑みで今食べていたクレープについて語っていた。
その2人にはつい半日前まで険悪の中だったとは思えないほどに。
「それじゃあ、俺は帰るからね」
「だめよ」
「今度は紗夜かよ」
「私貴方に言いたいことがあるの」
「なんだよ」
俺は帰ろうとしていた足を止め後ろに振り返ると顔を真っ赤にした紗夜がそこにいた。
「え、え、どうしたんだよそんなに顔を赤くして?」
俺は、少し動揺して言った。
いきなり顔を赤くしたら動揺せざる負えない。
だけどどうしして紗夜が俺に対して顔を赤くする理由がわからない。
どうして………。
「私ね、悠季のこと………」
紗夜はそこで言葉を止めた。
俺は頭の中に?が思い浮かんでいた。
楠木の方も見ると同じ感じだ。
「やっぱりいいや、また今度」
「どうした?言いたいことは言ってくれないか?」
「ううん、ごめんね悠季これはまだ言えない」
「そっか」
まだ、言えないか。
信用がないという感じではなかった。
なにか心の事情がありそうな感じだ。
「ねえねえ、ボク家に来てみない?」
「「え?」」
「そんなに驚く?」
「驚くぞ、前は少し入れたくない感があったからな」
「前は前だよ、今日はいいよ」
「そうゆうもんか」
もう色々ありすぎたせいで少し適当に返した。
ほんとに頭が一杯一杯だったが、また強引に行かされる気がして諦めていた。
「三神くんもう強制だね、なんだって今日は三神くんのために招待するんだから!」
やはり強制だった。
「悠季のために?」
「そう、内容は行ってからのお楽しみ!」
「よし行くよ!」
「お、おお」
紗夜の少し頼りない掛け声ともに移動し始めた。
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