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14話

クーデレ要素ないよ~

 放課後俺は、楠木に言われた通り教室で待っていた。

 今日もいつもどおり勝手に決められたが、楠木会わせいた人それが誰なのか気になった俺は、楠木言うことを素直に聞いた。


「三神くんおまたせ行こっか」

「ああ」


 楠木が教室から誰もいなくってなってきてから声をかけてきた。

 俺としては、その方がよかった。さらにに妬みの声などが来ることは目に見えていたので楠木はそれを見越してきたはず。


「なぁ、今からどこに向かうんだ?」

「旧校舎の空き教室だよ」


 それだけ言うと楠木はまた黙り込んでしまった。

 黙り込んでいる楠木は、楠木ではないような顔をしていた。

 みんなの前でしているような顔をしていた。


「さぁ、もうすぐつくよ。それにそこが昼言っていたところだよ」


 俺と会わせたい人ついでに、明日から一緒に食べる場所の紹介もしてくれるらしい。


「きっと驚くと思うよ?」

「ほんとに誰だよ!」


 色々と表情を変えたりして何がしたいのかつかめない。

 だが今回の件は真面目に動いているという確証が俺の中にあった。


「ついたよ」

「やっとか」

「そんなに歩いてないよ?」

「うるせ」


 俺らがいる教室からここまで約5分程度確かにそこまでかかっていなかった。


「連れてきたよ」


 楠木が教室の扉を開けるとそこには楠木と同じ色のリボンを付けた女の子がいた。


「あの、三神悠季さんですか?」

「そうですが」


 中にいた女の子から名前を尋ねられた。

 何がなんだかわからなかった俺は、その質問に答えた。


「その、先日は助けてくださってありがとうございました」

「え?」


 なにに対してのお礼か俺にはわからなかった。

 ここ最近誰かにお礼を言われるようなことをした記憶がなかった。

 いや、1つだけあった。

 始業式の日俺は、痴漢されそうな女の子を助けた。

 まさか……


「はい、多分三神さんが思っていることで合っています」


 驚いた、まさか同じ学校だったとは。


「えっとあの後大丈夫だった?」

「はい、三神さんが言ってくれた後警察の方に保護されました」


 俺は少し安堵した。

 警察に事情聴取された後、聞きそびれてしまったので安心した。


「それで俺を呼んだ理由は、そのお礼を言うため?」

「そうです。昔からの友達の時雨ちゃんにそのお話をしたら、ちょうど三神さんとお知り合いでしたのでこの場を設けていただきました。」

「ボクが奏ちゃんからこの話を聞いたときは驚いたよ」

「奏ちゃん?」

「あ、すいません、自己紹介をしていませんでした」


 ここでお互い自己紹介をしていないことに気づいた。

 最初から色々ありすぎてすっかり忘れていた。


「私の名前は、三宮奏といいます」

「三宮?」

「はい」


 俺は、三宮という言葉に引っかかった。

 三宮という名字は、妹の瑞葉と同じだった。

 このことを確認しようとすると先に楠木が言ってきった。


「瑞葉ちゃんと同じ名字だったんだね、気づかなかった」

「瑞葉?」

「瑞葉ちゃんていうのは、三神くんの妹さんなんだよ!」


 聞こうと思っていたことを先に楠木に言われてしまった。

 まぁ、聞く手間が省けたと思えばいいかと思い特に気にしなかった。


「そうなんだ、瑞葉には兄がいたんだね」

「知っているのか?!」


 驚いて俺は、三宮に聞き返してしまった。


「知っています、瑞葉は私の家に養子として来ましたから」

「そうだったのか」

「瑞葉は、私にとって自慢の妹です」

「よかった」


 ほんとにほんとに心から安堵した。兄として良い人達に育てられてきたことにほんとに安堵した。

 

「それなら、私が三神さんというのはダメですね。悠季さんと呼んで大丈夫ですか?」

「大丈夫です」

「ありがとうございます悠季さん、後私のことを奏で構いませんそれと今さですがタメ語で構いません」

「わかったよ奏」

「むぅぅ」


 俺と奏での話が終わると楠木がムスッとした顔でこちらを見ていた。

 なんとなく予想がついてしまった。


「どうしたの時雨ちゃん?」

「奏ちゃんに先越された」

「え?」

「三神くんのことを先に名前で呼ばれた!」


 俺と友達となろうとしている楠木は名前を呼んだことはなく、先に奏が俺のことを名前で呼ぶようになったことに怒り始めた。


「ボクが三神くんと友達になる前に奏ちゃんに先を越されちゃうなんて」

「時雨ちゃん最近楽しそうだなって思ったらそういう」


 何やら楠木と奏の裏話が聞こえてきたが、このまま楠木を放置しておくと面倒になりそうな予感がした俺は、そちらの対処に頭を回していた。


「ってことで三神くんボクも名前で呼んでいいよね?!」

「え、ダメ」

「なんで?」

「友達じゃないし」


 冷静に返したらさらに、楠木はムスってし始めていた。


「冷静なボクじゃないからダメなのかな?」

「時雨ちゃんはクールさがある方がいいんじゃない?」

「よしそれでいこう!」


 なにやら新しい属性を入れて挑んでくる楠木。また、悩みが増えた俺は、頭を抱えることになった。

 そんなこんなでここに来て1時間近く経とうとしていた。


「そろそろ帰らないか?」

「そうだね」

「そうですね」


 俺の意見に賛同した2人が置いていたカバンを拾い帰ろうとすると扉から1人の生徒が入ってきた。


「もうすぐ下校時刻です、そろそろ帰りな……さ……い」

「紗夜?」

「え……なんで悠季が楠木さんと三宮さんと……」


 紗夜は、開けた扉に振り返り勢いよく教室からでていった。


「なにが、どうなってんだ」


 俺たち3人はあっけに取られながらその場で数分立ち尽くしてしまった。


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