「ブクマ」や「評価」の付与に対して「一読み手」として思うこと。
「評価ポイント付与の推奨」というようなエッセイをいくつか見かけました。
「書き手」の方々からすると、「☆評価」は作者も嬉しいし、モチベーションの維持にも繋がりエタ回避にもなる、という考え方のようです。
「感想」と「誤字報告」を閉鎖している書き手の方も「評価受付」は開放していることがほとんどなので、私も「評価ポイント付与の推奨」に特に異論はありません。
ただ、私は「☆評価」システムをほとんど利用していません。
理由は評価の「基準」がよくわからないからです。
これが単に「面白い」かだけを判断するだけなら、利用できると思っています。
「☆評価」は端的に言えば「自分の中で作品に順位を付ける」ことだと考えています。つまり「☆5」とは「自分が読んだ中で一番面白かった小説」と同じくらい面白かったということになります。
自分が今まで読んだ小説の中で、その作品がどれくらいの順位かと問われると私は悩みます。
私が読んだ小説は「なろう」以外にもあります。むしろ、「なろう」以外の方が多いです。
「☆評価」をつけるのは、「なろう」作品の中での評価なのか、私が読んだ作品全てと比較しての評価なのかがわかりません。
「もっと気楽に評価をつけましょう」
「面白かったら☆5でいいじゃない」
と仰っている方もいらっしゃいます。
その通りなのかもしれません。
ただ「適当につけた評価」をすることは、正当に評価を得たいと考えている書き手の方の作品を侮辱することにならないかとも考えています。
書き手の方それぞれで考え方は違うでしょう。
そう考える書き手の方がいるかもしれないので、私は「☆評価」システムをほとんど利用していません。
かといって、「システムを変更してほしい」というつもりもありません。この「☆評価」は運営が決めたルールであり、私はこのサイトを利用している「ただのユーザー」の一人だからです。
こんな考えの「読み手」もいると知ってもらえたら幸いです。
そんな中、
「(読者が)面白いと思ったのにブクマしないのはおかしい」
という内容のエッセイを読みました。
「この人、何言っているんだ?」というのが正直な感想でした。
書き手の方が、
「面白いと思ったらブクマ・評価をお願いします」
と仰ることは至極当然だと私は考えます。
しかし、「ブクマしないのはおかしい」と言われるのには違和感を覚えます。
以前にも書きましたが、私は「ブクマ・評価・レビューは読者の善意」だと考えています。
「読者の義務」ではありません。
余談になりますが、ブクマに関しては「読者」側のメリットも大きい機能だと私は認識しています。
連載が不定期の作品の更新をいち早く通知してくれますし、「完結済」作品に作者様が「後日談」などの追加エピソードを上げていただくこともあるので、私は「ブクマ」機能を大変有り難く利用させていただいています。つまり、本当にその作品を楽しみたいと思う読者なら、「ブクマ」は利用しない手はないのではないでしょうか。
話を戻します。
書き手の方が「ブクマするのが当たり前」と考えることまで私は否定していません。そこまで自分の作品が面白いと考えているということなので、「すごい自信だな」だとは思いますが。
私が言いたいのは、
「なぜ、不特定多数の人が見るエッセイでそれを言うのか。」
が全く理解できないということです。
なんでもかんでも開けっ広げに物事を言っていいわけではありません。
子供じゃないのですから。
「面白いならブクマ(評価)するのが当たり前」
と言っている人と、
「よろしければ、ブクマ(評価)お願いします」
と仰る作者様がいたら、私が応援したくなるのは後者の方です。
「取り繕う」ということも重要ではないでしょうか。
むしろ「書き手」だと言うのなら、その辺りをもっと上手く表現した方がいいのではないでしょうか。
ただ、このエッセイを書いた人は読者を「輩」呼ばわりもしているので、読者に対する礼儀というものは持っていないのでしょう。
悪く言えば、読者を「ポイント投下機」ぐらいにしか考えていないのではと推察しています。
私としては、「ブクマしないのはおかしい」と宣う人の書いたものはあまり読みたいと思いません。