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大切な君へ
幼い頃の小さな約束。君は覚えているだろうか。
「みきちゃん、四つ葉のクローバー見つけたよ!」
「見せて見せて〜!ほんとだぁ、やっとみっけたね!」
「ところでさ、みきちゃんはなんで四つ葉のクローバーが欲しかったの?」
「そうたくん、知ってる?四つ葉のクローバーって見つけたらね、お願い事叶うんだよ」
(いい事があるだけじゃなかったっけ?…まぁいっか。)
「みきちゃんはなんてお願いするの?」
「えっとねー…そうたくんとずっと一緒にいれますよーにってお願いするの」
「…ねぇ、みきちゃん。そしたらさ、僕が大きくなったらけっこんしてくれる?」
「うん、約束だよ」
「約束ね」
そうやって子どもながらに僕たちは淡いキスをした。
ずっと一緒にいられる事を四つ葉のクローバーに願いながらー。
僕はその時初めて恋という感情を知った。