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砂漠の織り手  作者: 葉月秋子


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2-22

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「お待ちください、御師様っ!」


 巫女たちの長、シャリシャがあわてて飛び出して来た。


 やっとの事で弟子を受け入れてもらえる話になったのに、ここでご機嫌を損じては!



「老師さまの養い子?」


 キーヤは信じられずに繰り返す。

 ミーアが老師に引き取られたのを知らなかったのだ。


「恥さらしの混ざりものなのに?」

 まだ言ってしまう。


「これが恥さらしなら、俺もそう言われた身だ」

 

 戦士の言葉に、キーヤはびっくりした。


「一度戦士から平民落ちしたからな。

 いや、あの時は散々な言われようだったぞ」


「大兄(おおえ)っ!

 オレはそんなつもりじゃっ!」


「その恥さらしの弱者に負けたお前は、少し口を閉じていろ。

 負けた理由をよく考えてみるがいい」


「オレはっ!まだ負けてなんかっ!」



「この弁償を出来るのか?」


「弁償?この混ざりものに?」


 母親がさっと出て来て、息子を庇う。


「戦士の子が、平民の子に謝ることなどございませんよ!」


「そうではない。この子のターロを壊しただろう。

 ターロ板は一族が代々伝えるもの。

 一個人のものではない。これは部族の財産だ」


 たとえ子供用のターロでもな、という戦士の言葉に、母子は青くなった。


 



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