表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
砂漠の織り手  作者: 葉月秋子
15/43

1-15

1-15


 小さなミーアが首が痛くなるほどに見上げなければならない、大きな、大きな人。


 村の人たちと同じ服装だが、その眼も、肩まで伸ばした髪も、薄い茶色。

 トゥリアークの民ではない、若い男だ。

 ちょっと首を傾げてミーアを見おろしたまま。

 ミーアもびっくりして固まったまま。


「おお、オック、戻ったかい。

 それは今日からここで暮らす、ミーアという子だよ」


 老婆の声に、ほっと二人は緊張をとく。


 


「これはオックという。

 砂漠で隊商が拾って来た子でな。

 口はきけぬが耳は良いよ」


 優しい子なのに、毛色が違うといじめられてな、と老婆が言う。

 

 ああ、私と同じなのか、とミーアは思った。


 みんなと違うと、はじき出されるんだ。

 こんな大きい人でも、いじめられるのか。



「・・・よろしく」


 怖々言うと、若者もにぱっ、と笑って、

「オック」

 と喉で音をたてた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ