第4話 強欲は分からない
今回からは世界の設定みたいな話が続きます。
いろいろな小説を読み、異世界の設定に慣れている人は読まなくても大体わかる内容のため、
読み飛ばしてもいいかと思われます。
一応読んでくれると嬉しいですが、、
【堕天】
堕天とは読んで字のごとく天界から堕ちること、要するに天界を追放されたものの証である。
堕天した天使の翼は黒くなり飛行能力を失う
ただ悪事を働いただけでは堕天してしまうことはまずない
天使が堕天する条件としてまず最も初めに挙げられるのが
神に反逆したかどうかだ
「まぁ、神器を盗んだって話だったし堕天してもまったくおかしくないよな?」
「はあああぁぁぁぁ!?なんでわたしが堕天扱いなのよ?神様に反逆したつもりは一切ないんですけど!?」
おかしい、絶対におかしい。
悪いことをした自覚はある。倉庫に勝手に入ったし物も勝手に持ち出したわ。
だけど、でも、
「神様に反逆なんてしてないんですけどおおおおおおおおおおおお!!」
「お、おう」
はぁ、はぁ、叫んだら少し楽になったわ
「そもそもなんで神器なんて盗んだんだ?あれは天界の宝だろ?」
なんで?どうして?
「そんなの決まってるじゃない。欲しかったからよ!!!」
私が物をとるのにそれ以外の理由があるわけないじゃない。何を言っているのかしらこの人間は
・
・
・
・
「そ、そうか、でも世間一般で言えば国の宝を勝手に持ち出すのは国への反逆とみなされても文句は言えないからな?」
まったく、これだから一般人は・・・
「いい?よく聞くのよ?」
「お、おう」
「この神器達は数百年、ものによっては数千年単位で倉庫に押し込められていたわ。どうせだれも使わないなら、必要とするべき人にわたるべきでしょう?」
「そ、そうかもしれないな」
うん、わかってくれたみたいね。じゃあいいわそう思っていたところにまた一つ質問が投げかけられる。
「っていうか今神器達って言った!?いくつもってきたの君!?」
「っとそうね~確か、万病を治す水を生み出すとか言われる聖杯でしょ?
それと、1日1時間だけ超強力な結界を張ることのできる指輪、それとどんなものでも貫くといわている槍でしょ?最後に持ち主の余剰魔力を貯蔵し続ける首飾りね!!」
「4つも、、、」
ヴィルは4もとか言ってるけど、私としてはもっといっぱいとってきたかったのよねー
盗んでいる途中に見つかっちゃってそのまま逃げてきたからこれが限界だったけど。
「そういえば」
突然話題を変えられたヴィルは不思議そうな顔をしていた
「あなたそこの天使を一瞬で気絶させたのって、なにをやったの?」
よくよく考えれば私が神器を盗んだ理由よりこっちのほうが謎だった
その質問を聞いたヴィルはこともなさげにこう言い放った
「あぁ、あれは俺の特殊技能【怠惰】の能力だよ。」
その言葉を聞いた私はその場に固まった。
特殊技能の説明は次に書きます