表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Faked girl   作者: 松田雅志
1
1/5

プロローグ

初投稿です。まだまだ未熟で文章が見辛いかもしれませんがよろしくお願いします。

 大学から送られてきた成績表を見た俺はショックのあまり言葉を失った。今学期の最初に23単位登録したうち、合格したのはたったの5単位。2度目の留年が確定した瞬間だった。現実を受け入れられない俺は家を飛び出し、自転車に乗り放浪し始めた。

  今日は両親も兄弟も妹も夜遅くまで居ないので、思いっきり遠くまで行ってみようと思い、自転車を漕いだ。何も考えず、ただただ同じ方向に進み、気がつけば家から30㎞近く離れた県境近くにまで来てしまった。車や電車ではよく通るが自転車でこんな遠くまで来たのは初めてだった。

 コンビ二の看板が見えたので、休憩がてら寄る事にした。国道沿いの割には広い駐車場に車一台停まっておらず、中に入っても俺とレジに居るおじさんの店員の二人だけ。店内には西日が差し込み、ゆるーいインストのBGMだけが虚しく流れる。

 100円のセルフコーヒーを淹れて、店を出ようとした瞬間、隅っこにアンケートが置いてあるのが見えた。

「あなたは人生をやり直したいですか?」

「何歳からやり直したいですか?」

「どんな人になりたいですか?」

「困ってる人を助けたいですか?」

「あなたの長所を一つ書いてください。」

なんとも不気味なアンケートだったが、面白そうなので回答してみた。

「あなたは人生をやり直したいですか?」→「はい」

「何歳からやり直したいですか?」→「10歳」………いや「15歳」

「どんな人になりたいですか?」→「頭が良く、優しく、みんなから頼られるような人」

「困ってる人を助けたいですか?」→「はい」

「あなたの長所」→「視力」

最後の方の質問の趣旨がよくわからなかったが、一応全て回答して投稿し、店を出て再び自転車を漕ぎ始めた。

  自転車で進む景色は、さっきと何も変わらない。結局あのアンケートは何だったんだと思いながら自転車を漕いでいた。すると、目の前で女性らしき人物が立ち止まっているのが見えた。

  その女性は、服もボロボロで、髪の毛もぐしゃぐしゃ。まるで火災から着の身着のまま逃げてきたような風貌だった。背は高いが、顔を見ると中学生か高校生っぽい。

  気味が悪いなと思いながら横を素通りしたら、突然後ろからつけてきて、信号待ちをしている俺の真隣に並んだ。しかもこっちをガン見している。俺は最初無視していたが、あまりの不気味さに怖くなり移動しようとした。その瞬間、女の子はいきなり俺の肩を持ち、耳元でささやいた。

「ありがとうございます…後は…あなたに…」

いきなり不審な女の子に謎の言葉をかけられ、俺は身の毛もよだつ恐怖に襲われた。早く信号変わってくれ…

  すると、女の子はいきなり信号の変わっていない横断歩道を渡り始めた。交差点の手前には、高速道路の出口。車がひっきりなしにやってくる。

「あ…危ない!!何してんの!!!」

  俺は叫びながら女の子の手を引っ張ろうとしたが届かず、車道にはみ出るのを覚悟で女の子の身体にしがみつき、歩道へ引き戻そうとしたが、女の子が抵抗してなかなか戻れない。

  すると、ダンプカーが甲高いクラクションを鳴らしながら猛スピードで接近してきた。俺は強引に女の子を引き連れて歩道へ逃げようとしたが、間に合わずに女の子もろともダンプカーにはね飛ばされた。

  目の前に青空が見えたと思った瞬間、数十メートル先に落ち、身体を道路に叩きつけられ、そのまま意識を失った。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ