嵐の傷跡
「あ……さっきの」
「ん? あぁ、君か。さっきは悪かったな」
「いえ、とんでもないです」
「いやいや、キングに捕まるってことは相当苦労することだからさ」
「キング……ってあの大きい変なや……人ですか?」
「ん? 君はキングを知らなかったのか?」
「えーっと……僕は昨日から守納学園に通うようになったので……」
「あー、そういう事か。えっとな、さっきの無駄にでかいバカは通称キングって言われてるんだ」
「なるほど……。無駄にすごいパワーがありますよね」
「あー、うん。根は悪い奴じゃないんだけどどうも無駄な方向にパワーが有り余ってるみたいだな」
「えぇ、この二日でよくわかりました」
「この二日……って、君が昨日の被害者だったのか!?」
「被害者?」
「あー、昨日キングが自殺しようとしてた人を助けたなんて事を言ってたからさ……」
「そうだったんですか……」
「もしかして本当に自殺しようとしてた?」
「まさか!?」
「だよな」
「昨日は信号待ちしてる途中にタックルされたんですから……」
「はぁ!?」
「っ!? どうしたんですか……?」
「あー、いや。ゴメン。何でアイツはそんなしょうもない事繰り返せるのかと思ってね。この学園に入学してからだから……アイツに会ってから一年と少し程経つけど、まだまだアイツのやる事が予測しきれないね」
「え……あの人二年生だったんですか……」
「なかなか今更な驚きだね。俺もキングも二年だよ。ちなみに同じクラス」
「あー、えっと……勢いがあまりにもすごくて学年とか気にしてませんでした……」
「ははっ。なるほどね。えーっと……そう言えば君の名前は?」
「あ、すみません。姫宮涼平です」
「姫宮君か。俺は坂本弥尋。キングのせいかみんなヒロって呼んでるけど……まぁ、好きに呼んでくれればいいよ」
「はい。よろしくお願いします」
「おう。こちらこそ」
作者の私でも唐突な作品だと思います。
そんな作品でも良ければ気まぐれな私にお付き合いくださいませ。
意見・感想等、ないとは思いますが……もしあればよろしくお願いいたします。
この学校に入学したい方、募集します。……いないと思いますが。
穏やかに過ごせる時間は大切です。