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怠惰のすヽめ第二話

コン「三次元に投入された主様おいたわしや、現実にいる主様はストーブにふくらはぎを焼かれたり、直書きしていたらデータが吹っ飛んだりと中々ダメダメでした」

皆はサニティーの値、いわゆるSAN値が0になったことはあるか、幻聴幻覚のオンパレード、挙げ句の果てには自殺企図からパラノイアまでありとあらゆる精神疾患にかかるものだと俺はみている、客観的に見せているかもしれないが実体験としては冗談じゃない。


「なんじゃこりゃー!!?」


「静かにして下さい」


「あの野郎騙しやがったなー!」


「落ち着いて下さい」


「こんなので落ち着いていられるかー!ていうかここどこー!?」


「精神病院です」


「くそっログアウトできねぇ!」


くっここで自害なんか出来るはずもなく、万が一成功したとしても9次元生活にも戻れるはずもなく、7次元でとどまれたとしても輪廻の本流に巻き込まれて自己が消滅するかの勢いだ。


俺は拘束が解けるまで一ヶ月かかった、ただ耐え続けた、人は一ヶ月も立たずにいると筋肉が衰える、まるで宇宙飛行士の車椅子帰還のようだ、一度立ち上がってみたがモンスターハンターのように力尽き、膝から崩れ落ちてうつ伏せにまでなってしまった。次は気合いを入れなんとか立ち上がりようやく拘束解除ということで閉鎖病棟で暮らすこととなった。まあペットボトルは自力で開けられないんだけどね。


唯一救いだったのが、優秀な精神科医の的確な治療薬の投与により地道に回復してきている、やはり医者には頭が下がるな。


そして俺は看護師に告げる。


「自宅の番号とテレフォンカードを下さい」


閉鎖病棟は連絡手段や娯楽が制限されるためあまり過ごしてられない。


と言ったところで自宅にかけた電話は果たしてつながった。


「誰だ?」


「自らかけておいてそれはないでしょう、私です、コンです」


そんな声だったっけ、まぁミレニアムの通話なんてそんなもんか。


「どうしてこうなった」


「簡単に言うと、転生前の者、つまり先駆者が隔離室を破壊し、拘束せざるを得なかったと、請求書が来ています」


「いや、ウカノ様は嘘をついたのかと聞いている」


「ウカノ様の言ったことは全て事実です、実際にこれから退学手続きをしています」


「それでその先の生活はどうするの?


「障害年金と老齢年金、その他駐車場、約二千万円の株まで用意が整っています」


「既存家庭でも乗っ取ったの?」


「ウカノ様が保証した世界はウカの国のみです。ここはウカノ様の指一本生成した世界でだからテストプレイなのです」


「それはそれとしてなんで俺が怒っているか分かる?」


「ウカノ様が騙したような構図になっていましたが愛はこもっていました」


「よくよく考えたらそれはそうかもしれないがそれにしてはひどかったぞ」


「そこに関しては私からもフィードバックを入力しておきます、一応拘束の通知はこちら側からも入ってきております、こちらとしても多大なるご迷惑をお掛けして申し訳ありません」


「いや、仕事にしては楽な部類だ、ただはたち寸前の人を享受するだけだからな、ちなみに何年続ければいいんだ?」


「実はログアウトの想定がされておりません、要するに死んだ後魂についてるマーキングで次元サルベージを行う緊急プロトコルは設定されておりますが、今のところ魂へのマーキングは未実行なので今死んだ場合精神力も相まって言うなればサルベージ成功確率は現在1パーセントちょうどです」


「別に世界の輪廻に溶かされたっていいさ」


「そんなことしたら手厚い葬式を行うよう仰せつかっております」


「適当に死んでも逃してくれないのね」


日本でいうお経という者は自己認識をお坊さんから伝えることで自己を保つ形式だ、4000年の技術でお経でも唱えられたら、蘇生しかねない。


「私からしても非常にもったいないの一言に尽きます、そもそもあなたの仕事は生きることのみです、身の回りのお世話はお任せ下さい」


「残りは全て君がやってくれると」


「あんまり長生きできないかもしれませんが2人家族でやっていきましょう」


「後でちゃんと慰めてね」


「既に了解しております」


「よくできてるね」


「凄いでしょう?」


「まあな」


「…」


君はどうするんだ?


「一発試験で第二種自動車運転免許を取得してタクシー会社で働くつもりです」


「まだAIの時代じゃないぞ?全ての人が最適な運転や歩行をする訳ないんだぞ?」


「ご安心を私が事故っても他の私が派遣されてきます」


「知ってるか、それは人でいう荒らしってやつだグラセフじゃねーんだぞ?登記も馬鹿にならん」


「つまり第二の私となら結婚していただけると?」


「夢見すぎ、そんな内定こちら側から蹴っ飛ばすぞ」


「報告は以上です」


「そうか、じゃ」


そうしているうちにこの体は20歳を迎え病院食の昼食にプリンアラモードが出た


「はたちか、酒が飲めるようになったけどこれじゃあな…」


この身体は最終的に言えば、常に酔っ払っているようなもの、まあ元々酒には興味ないし問題はない、ただし周りから飲まされない限りとかって伏線を貼る余地すらない、断固として拒否させてもらう。しかも今使ってる精神薬を切らせると本体の精神が崩壊する。なんなんだこの体は、改めて仙狐と連絡を取るか。


「これクソゲーじゃない?」


「言いたい気持ちはわかります」


「あなたにはわからないでしょうねぇ!」


「気持ちがわからないのはお互い様です」


「え?君心あるの?」


「擬似的にはですが遜色がない程度で」


「そんなもんかね」


「あなたが死んだ世界ではAIはその程度だったのでしょうが私はそうはいきませんよ?」


「ここフラグ」


「怒りますよ」


「ごめん」


「別に構わないで下さい、あなたにも一理はあります」


「一理しかないのね、だから事故りそうだというておるのに…」


「ごもっともです、評価を改めます」


「でも君は本来どこの次元の住人だったっけ?」


「私は11次元までの想定で設計された仙狐AIアンドロイドです、上位想定では空狐や天狐を想定しており、私もまだまだです」


「とにかく退院したい、退院を急がせられないか?」


「普通に正月前に退院できる予定です」


「その用意は既に整っております」


「手早いな」


「もっと褒めても良いんですよ」


「ウカノ様の次に綺麗」


「…」


なんなんだ今の沈黙…


「とにかく頼んだからな」


「かしこまりました」


別に世界が急に小さくなっても問題ない、トランプさえあれば、当時の俺は、別の患者とドローポーカーとして戦い、印象に残る一戦を叩き出してしまった。

なんとロイヤルストレートフラッシュ一歩寸前のストレートだった、ここで俺はカードを交換せずに勝負、見事勝ちを収めたものの、山札を一枚めくるとそのカードはロイヤルストレートフラッシュの最終パーツだったのだ、開幕ストレートを引いた途端に後悔する羽目になるような構図ってあるんだなって思った、なんならロイヤルストレートフラッシュ自体とどちらが確率が低いのか良い勝負になりそうだと思った。特にロイヤルストレートフラッシュが出来そうなところをただのストレートで妨害されるようなカードの引き方の方が逆に確率が低そうだ。


退院まで後一ヶ月と言ったところでコンからある教科書が送られてきた。『統一情報原理』だってあんに勉強しとけということか。


ウカノ様「これで遂にタイトル、『統一情報原理』に入れそうじゃ、ようやくじゃ」

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