6話
Side???
「それで、まずはどうするんだ?」
「2人の仲を引き裂こうかなってぇ」
「具体的には?」
少女は口角を上げて1枚の写真を取り出す。
「うお、なんだよこれ。いつの間に撮ったんだ?」
「これはAIで作ったのぉ」
得意げに彼女は言う。
「これを大樹に見せるのか?」
「ご明察ぅ♩」
1組の男女が悪巧みを企んでいた。
Side千栞
放課後、夕暮れの中、あたしとだいくんは並んでバイト先に向かっていた。
2人の影は背後から伸びて、空からはカラスが「カーカー」と鳴いている。
「だいくん、あのね」
「何?ちーちゃん」
「あたしはあなたと出会う前までひとりぼっちだったの」
あたしはだいくんに出会う前のことを包み隠さず話した。
「そっか、そんなことが」
「だからね、あたし警察官になりたいの。家族に見放されてる子はあんまりいないかもしれない。けど、本当に困ってる人を1人でも救いたい」
「いい夢だね」
「ありがとう」
自然と涙が頬をつたう。
あたしを救ってくれた彼。あたしを1人の家族として接してくれた姉。
この2人に助けられて現在のあたしがいる。
それだけでも救われた気分だ。
その日の夜、バイト終わり。
あたしはシャワーを浴びて、ドライヤーで髪を乾かしていた。
ピロン♩
チャットアプリがメッセージを受信したことを知らせる。
『今日もお疲れ様。また明日、学校で会おう』
だいくんからだ。
『お疲れ様。またね、おやすみ』
ニヤニヤと自然と笑みが浮かぶ。
恋人ができるってこんなに嬉しいんだ。
明日からは一緒に登下校して、一緒にバイトして、休日はデートして。
頭の中で、妄想が広がる。
明日もいい一日になりますように
鏡の前で乾いた髪をすいで、歯を磨く。
その後、布団を敷いて電気を消して横になる。
数分もせずにあたしの意識は夢の中へと誘われた。




