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インタラクティブ小説爆誕!! ~読み手こそ試して欲しい。文章生成AIが、とんでもない機能を実現しています~

作者: 橘かをる

◆はじめに

 今、緊急でこのエッセイを書いています(2年ぶり2回目)。


 とあるAIの画像生成品質が爆上がりし、私もついつい課金しました。そしていくつか試しているうちに、恐るべき機能があることに気付きました。

 私は大興奮し、時間をみるみるうちに溶かしました。ここではそんな機能をご紹介します。

 知っている人には今さらでしょう。ただ私もSNSで、AIの情報を日々追っているのです。それでも見過ごしていたので、知らない方も多いかと。


 なおこの機能、AI会社によっては無料で使えます。しかし宣伝行為と見なされバンされるとマズいので、具体名は控えます。この点、ご容赦くださいませ。



◆2025年4月5日現在の状況

 中国から格安AIが発表され、経済ニュースを中心に話題沸騰したのも束の間。

 複数枚にわたって一貫性を保てる画像生成技術が登場、AI絵師たちがこれまでの苦労はなんだったのだと狂喜乱舞。

 検索サービスや動画配信で幅を利かせる会社も危機感を覚えたか、高機能AIの無料公開範囲をビシバシ広げています。



◆やばい例その1

 ではさっさと、何がヤバいのかをご紹介。


 Canvas機能。

 これ、対話を交わしながら、読みたい小説を次々紡ぎ出してくれるのです!

 まず画面は左右に2分割。左はチャット欄、右はワープロ欄。


「よくある異世界転生ファンタジーよろ。目覚めたら月がふたつ浮かんでた(てき)な」


 こうチャット(=プロンプト)を打ち込むと――

 AIはワープロ欄につらつらラノベ文章を生成します。

 みるみるうちに三百文字。

 気に入らない箇所があれば修正できます。右はワープロですから。

 そうして……


『どうかな? このまま続ける? ooするとか、xxするのもいいよ!』


 ――このように、AIがチャット欄にコメントを返してきます!


「続けよう。次も定番、モンスターに襲われる馬車との遭遇ね。もちろん馬車にはツンデレ令嬢が乗ってるからな!」


 ワープロ欄に、続きの文章がもくもくと追加されます。今度は二百文字。

 矛盾が生じれば、以前の文章が改訂されることも。


『定番イベント、投入完了! 次は戦闘シーン? スキルに目覚めてもいいかも』


 以上、こんなやりとりを延々と続けられます。

 ねっ、やばいでしょ?


 インタラクティブ小説、爆誕。


 しかもこちらの思うがままに、物語を誘導することすらできるのです。

 もう『なろう』から、好みの作品を漁る時代は終わったと思いました。


 なおAIがギャル語なのは、私がそう設定しているから。実際はさらに絵文字を使いまくり。

 ツンデレにもできますよ。



◆やばい例その2

 次のやばさに行きましょう。


『次は街に着いてギルドとか教会とか(以下、略)』


「しばし待て。ヒロインが登場したら挿し絵だろ、常考。

 白黒。純文学の挿絵のような格調高い画風。

 馬車内で主人公の対面に座っている令嬢。

 主人公は書かなくてよし」


 こう打ち込み、万感の思いをこめて、Enterキーを(おう)()

 そうすると――

 きつい表情をした、しかし礼儀正しい姿勢の女性が(えが)かれます。

 画風は昭和なのに、キャラデザは令和。

 もう最高。


 手抜きプロンプトでも、作品観にそった美麗な画像を生成できるわけです。

『なろう』作者の99%は、完全にお手上げでしょう。

 なお数分かかるので、トイレ休憩とか済ませるのが吉です。



◆やばい例その3

 本項はAI開発会社によって、AIの反応が異なるかも知れません。


 私が課金したAIは、別スレッドにて世界観や登場人物やスキル/アイテムなどを設定しておくと、それらを反映した文章を生成します。

 こうした仕組みから、ある仮説が浮かびました。


「んん、ちょっと待てよ? オマエ、これの続きも書けるのでは??

======

気付くと金属に囲まれた広い部屋にいた。ある一面の窓には宇宙が見える。

その中、激しい口論を交わす若い男と女。俺はこのふたりを知っている。

B(自粛)艦長とM(自粛)さん。

俺、白基地(和訳)の中にいる!?

======

個人で楽しむ分には著作権関係ないはず。画像生成も無問題だよな!?」


 手を震わせて、Enterキー。

 果たして――


『M(自粛)さんに代わって操舵する? G(自粛)に乗って戦っちゃう?』


 そう、アニメやマンガの世界にも入れます。

 個人で楽しむ分には完全にセーフとのこと。(←AIの見解です)



◆限界もある

 いろいろ紹介してきましたが、もちろん限界もあります。


 まず延々と続けると、矛盾が生じるとのこと。

 区切りのいいところで、要約や設定をまとめ、別スレッドに保存すると緩和できるそうです。試していませんが、仕組み上はそうなのでしょうね。

 あとたぶん、遠大な伏線を生成するのはムリ。


 二次創作については公開情報のみを参照しており、世界観の模倣に限界があるとのこと。

 まあ、これも当然そうでしょう。

 ただ口調程度はビシバシ調教すれば、再現できるようになる気はします。



◆今後について

 どうなるのでしょうねえ?

 限りなく遠い先なら、人類がただ妄想に浸る愚民と化す未来が私には見えます。


 R18が解禁されたら。

 サーバーをいくら増強しても追いつかないでしょう。

 ああ、個人PCでAIを稼働させれば今でもイケるのか。

 既に実践して実戦している紳士はいそう。


 もう少し直近で。

 アニメ会社やマンガ出版社は、AI二次創作支援用――RAG(検索拡張生成)用――に、各種データをAI開発会社に売ったほうがいいと思います。今は一銭も入らず、使われまくりなのだから。


『なろう』作者はどうでしょう?

 AIと妄想するにしても、補助線が欲しい読者は一定数いそう。

 あらすじや設定を創り発表するのはありかもしれません。詳しくは知りませんが、TRPG界隈でそのような活動はありそう。



◆おわりに

 以上が数時間使用して気付いた知見のシェアです。

 正直、んん?と思う文章も散見します。設定もときおり無視します。

 でも、そんなのが解消されるのは時間の問題。

 すでに『なろう』は死んでいる!?




 お読みいただき、ありがとうございました。


 もともとあんな絵やこんな絵を生成させるために課金したのですけどね。

 TRPGのGMをやらせようといろいろ準備しているうちに、ずっと楽な方法があることに気付きました。

 今は文章生成が中心、絵はときどき生成するという状況です。かなりハマっています。

 みなさまも試してみることをオススメします。

 こんなことでCO2を増やしていいのかと、思わんこともないけれど。

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― 新着の感想 ―
プロンプトだとつまんないから確率モデルでAIの制御に割り込みかけようぜ。 そっちのがおもろいぜ。
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