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④
おじさんだ。あの、『妖怪トンネル』を教えてくれたのは。他でもない、おじさんだったんだ。
たしか、今日みたいに鉛色の空の日。雨が降って来そうな風を感じながら、噂を教えてもらったんだ。
その時の僕はとても寂しい気持ちになったんだ。なぜかはわからないけれど、泣きだしそうになったことは覚えている。
そうだ……。だから僕はこのバイクに乗りたかったんだ。一度だけ後ろに乗せてもらったこれを、自分で運転したいと。この時思って、それを心のどこかでずっと覚えていて。
そうか……。全部繋がっていたんだ。
おじさんはこうも言ってた気がする。たしか…………。
