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04 セカンド・キル(暗殺犯)
二番目に殺したい人間の目星はすでにもうついている。
深く悩まなくても頭に浮かんでくるのだからしょうがない。
それだけ敵が多いのだ。
敵は排除しなければ。
お兄様の敵になるから死ぬのよ。
次の人間。そいつは暗殺者だ。
お兄様の命を狙って、襲ってきた事がある。
幸いにして、撃退する事が出来たため、お兄様は無事だったけれど。
私のお兄様の命を狙おうとするなんて許せない。
命令した人間はもう捕まえたのに、暗殺者の逃げ足は速かった。
念を入れて行動していたのか、命令者を尋問しても情報のひとかけらすらも得られなかったので、困っていたのだ。
でも、これで解決だ。
暗殺者の名前だけは分かっている。
私はキル・ノートにその暗殺者の名前を書き込んだ。
直接苦しむ顔を拝めないのが、残念でたまらない。
翌日、身元不明の死体が、裏路地で発見されたそうだ。