3/6
03 ワン・キル(爆殺犯)
手始めにお兄様のプレゼントに爆発物を仕込んだ人間を殺す事にした。
犯人の目星はついている。
お兄様の事が気にくわない貴族だろう。
その人は、人格が優れていて、頭も良い人間だ。
武術の心得もあり、礼儀作法も完璧。
女性からは理想の王子様と呼ばれている。
けれど、それはみせかけだけのもの。
内心では多く人の悪口を言っているし、頭もそんなに良くない。
お付きの従者の知恵を借りなければ、満足に人の心も掴めない張りぼての王子だ。
私は知っているのだ。
奴が陰口をたたいていたのを、無能を晒す瞬間を。
だから、キル・ノートにこっそりそいつの名前を書き込んだ。
すると、目の前でそいつが口から血を吐いた。
「ぐはっ! なっ、なにがっ!?」
何が起こったのか分からないといった顔をした彼は、その場に倒れ込んだ。
そして動かなくなる。
本当に人が死んだ。
この力は本物だったのだ。
恐ろしさも感じたが同時に歓喜の感情が湧いた。
私は兄の敵を全て排除するために、一歩踏み出した。